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2020年5月24日 (日)

【教室長の閑話休題】読書好きが育つ環境とは

 

自粛生活が長引き、様々なものが品切れになっていくのを見ていました。

ホットケーキミックス、ゲーム機器、ウェブカメラ…

「おうち時間」を少しでも楽しくしようという人々の気持ちが見えてきますが、その中に「書籍」がないのは少しさみしいような、しかし致し方のないような…

 

入試改革が揺れ動く今、【読解力】は勉強を語るうえで外せない力の一つになっています。

いえ、入試そのものよりも、メディアが発展し、情報が氾濫しがちな現代社会においては、「世間を自力で生き抜く力」のひとつとしても重要だと思います。

その読解力を養う習慣といえば読書。

活字離れという言葉自体が古びてきてしまっている気さえして、読書好きとしては一抹の不安を覚えますが・・。

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わたしは小学校に上がる前からいわゆる“本の虫”でした。「本を置きなさい」「そろそろ本読むのやめたら」とたしなめられたこともしばしば。

塾の仕事についてから、「何度言っても本を読まない」「本を読まないから文章題が読めていない・・」という相談を受けるようになりました。

正直、勉強が出来るようになるために読書は絶対に必要かと言われるとそこもまた難しいところです。(強要されてする読書ってつらいだろうな、と思いますし・・。)

とはいえ、本好きな子と、そうでない子の境目はどんなところにあるのだろう?と考えてみたとき、自分自身の環境で思い当たる節がいくつかあります。

 

まず【本が多い家】であったこと。

両親は共働きだったので、本をゆっくり読む機会はそう多くなかったと思うのですが(頭が下がります・・)、誰かが読む読まないにかかわらず、本が多い家に育ちました。

廊下は片面全部本棚。リビングにも本棚。否が応でも本が目に入る環境で、本の整理は大掃除よりも大変だった記憶があります。

 

それから【幅広いジャンルが手に取れる本棚】であったこと。

小説はもとより、図鑑、マンガ、雑誌、絵本・・・とくに絵本に関しては保育士をしている義姉が借りに来るほど、今でもたくさん揃っています。

その絵本の隣に百科事典があり、漫画があり、文庫がありました。

絵本を読み飽きてしまったわたしが他の本に手を伸ばすまで、そう時間はかからなかったと思います。

 

心理学でいうところの「単純接触効果」でしょうか。

とにかく本は「あるもの」。

めくったり眺めたり図や文字を写したりしているうちに「読書の楽しさ」に気付いたように思います。

 

塾で読書の話をすると、「小さいころの本ばっかり何度も読んで・・」「選ぶ本が幼い気がする・・」等お話しされる保護者の皆さんもいらっしゃいます。

本に触れる機会があるのなら二重丸です!

もしよかったら、本人が好きな本の隣に、おうちの人が好きな本もたくさん並べておいてください。

このときに、「読んでほしい本」ではなく「自分が読みたい本」「自分が好きな本」を置くのがポイント。

おうちの人が本当に好きな本なら、それがなんであれ子どもたちが手に取ることは結構多いはずですよ。

同調効果ではないですが、「親が読ませたい本」より「親が読みたい」の方が、子どもの好奇心を刺激すると思います。

 

まだまだいつも通り、というわけにはいかない今、いい本との出会いがたくさんありますように!

 

個別ゼミwill新浦安高洲校

TEL:047-350-9015

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