学問・資格

2025年3月 3日 (月)

目標をたてる

1年間の成功の秘訣は正しい「目標」をたてる事です。

この目標の立て方が下手な子が多い。

まず「目標」が立つ前に絶対にやることがあります。

それは「反省」です。

大なり小なり昨年度の目標はあったと思います。

では、なんでその目標が達成できなかったの。

まずはその点を明確にすること。

次に、目標をたてます。

その際に、目標を達成できる根拠を明確にするべきです。

昨年目標が達成できた人は良いでしょう。

達成できなかった人は「はっきりとした昨年との違い」を見いだせなければ、絶対にまた同じ結果になります。

「何が変わったから(変えるから)目標が達成できるようになる」

これが大事。

 

次に目標をたてさせる側の問題。

実はこっちの方が致命的になりがち。

なぜなら人は弱いものだから。

もちろん塾の教室長ならば、全生徒の目標を設定すると思います。

これをやらない塾は価値がありません。高いお金を出さずに、映像授業でも受講していればいいです。

塾の価値って、生徒の伸びしろの見極めと、その子が背伸びしたら届く目標を設定してあげれることでしょう。

極端な話、生徒が自分で目標を立てるより、塾の先生が目標を立ててあげるべきなんです。

なぜかって?

目標を正しく立てて行動できる子は、そもそも塾は要らないから。

それがうまく出来ないから塾に来てるのであって、目標設定を全て生徒に委ねるのは私からすると意味が分かりません。

教育において圧倒的に塾側の方が経験値は高いです。

私の場合、教室長としては16年(今年が17年目)。受験生にすると300人くらいは一緒に受験を戦ってきました。

その子の性格・素質、今までの子の成績上昇・入試の傾向などを加味していきながら計画を練ります。

やっぱり一番大きいものは教室長としての「成功体験」

私が「言い切る」強さを得たのは、こういった成功体験から来るものです。

 

個別ゼミWillの企業理念に「強い個の創出」というものがあります。

私はこの理念を聞き、この会社で働きたいと思い、今日に至ります。

私は子供たちと向かい合った時「いい大学に入れてやろう」という気持ちよりも、人生を強く生き抜ける子に育てようと考えています。

だからこそ目標は大事だと思います。

社会人になっても目標はついて回ります。

仕事ができない奴ほど

前年度目標は未達、なのに今年の目標も似た成長曲線。

そんなものただの数値の羅列でしょう。何の意味もなさない。作る時間の無駄。小学校低学年の言う「将来の夢」と同値。

もしかしたら私の様な、目標を作らせる側の仕事につくかもしれません。

その際になんのアドバイスもなく、なんの修正もなく、出てきたものを「じゃあ頑張ってみた」みたいな間抜けなことをしていたら、だれもついてきません。目標が完成したら、何が何でも達成させてあげる事こそ、作らせた側の務め。そうして強い信頼関係が生まれるのです。

だからこそ私は教室長として目標の正しいあり方を教えたい。

子供たちが将来「目黒先生はこうしてくれたな」「あの時はこうやって上手くいったな」「こうなってしまっては失敗するんだ」って思える、そんな経験を沢山作ってあげたいと思っています。

これこそ、私が考える、私が体現したい「強い個の創出」です。

|

2025年2月26日 (水)

令和7年神奈川県公立高校入試~思考力系問題~

数学の解説を載せつつ、並行して昨今教育業界のキーワードともいえる「思考力」について。

段々公立高校入試も「思考力系」になってきましたね。

最も思考力を採用しているのが、私の見立てでは、社会です。

どの辺が思考力系なのか紹介しますね。 

 

問4(ウ)

明治時代の「権利」や「自由党」について述べた次の文X,Yの正誤を答えよ

X 福沢諭吉は、人間の自由や権利などの、欧米の思想を日本に紹介した

Y 自由党は、憲政会(のちの立憲民政党)と交互に政権を担当した

 

Xに関しては川崎市準拠教科書の教育出版の教科書にちゃんと書いてありますが

Yに関してはそういった記載は教科書では確認できない。

確認できないから誤文なのかというのはあまりにも雑すぎる。

では何を頼りにこの問題を解けばいいのか?

答えは原敬にあります。

原敬は大正時代の総理大臣で日本初の政党内閣を組閣した人物。

つまり原敬内閣が初めて政権を担当した政党といえます。

なのでこれは誤文。

 

この問題正答率はそこそこだと思います。Xが正は間違いないので50%で正解してしまいます。

しかしながら正しく思考するとYは誤文であることが分ります。

 

ではちょっと詳しく。これは高校日本史を教える私だから分る方法。

まずは自由党は初代総理である伊藤博文が誕生する前に解散しています。

なので政権担当は不可能です。これは教科書に載ってませんね。

「政権を交互」にいう部分は「交互に内閣を組閣」であれば西園寺公望と桂太郎の桂園時代を指しますね。これは教科書に載っています。しかし西園寺は立憲政友会、桂は陸軍閥なのでやはり間違い。

めちゃ余談ですが西園寺公望は藤原氏です。残念ながら道長の子孫ではなく、道長のお父さん兼家の兄弟の子孫。藤原北家閑院流。道長は藤原北家九条流。

 

私はやはり子供たちに常に「なんで?」って疑問を持ってほしい。

原敬は初めての本格的な政党内閣(与党が内閣を組閣する)であると習った際に、じゃあその前はどうなの??ってなって欲しいですね。

それこそが「思考力」なんです。

明治時代は元老と呼ばれる日本の影の支配者が総理大臣を決めていたため、選挙の結果と内閣の組閣には何の因果もなかったのです。

だから政党が政権を担う事はなかったんです。それさえ知っておけば、この問題できましたね。

 

ということで、せっかくなんで同じような「なんで?」を私から1つ提案

本願寺が浄土真宗、永平寺は曹洞宗、金剛峰寺は真言宗、延暦寺は天台宗。

では東大寺は?

東大寺ってたぶん日本で一番有名なお寺ですよね。そのお寺で教えて宗派?気になりません??

こういうところを気にしてほしい。

知りたい生徒は答えますので先生に聞いてね。

|

2025年2月17日 (月)

2025合格体験記 第三弾

本日ご紹介する子は私立中高一貫の生徒で、中3の時の高校進学が出来ないと言われた状態から、奇跡の成績上昇で大学合格を勝ち取った生徒です。最終偏差値が全統記述模試の数学で68.9。高校1年生から偏差値は20上昇。

彼が高校1年生の時、お母さんに「今年のうちの教室の生徒MVPはこの子です」とお伝えしたのを鮮明に覚えています。

彼がなぜここまで成績が伸びたのか。それは彼の最大の長所が「素直」だったことにあります。

私が指示することを素直に聞き、それを実施、時に自分で疑問に思った事はちゃんと言ってくれる。

自分で判断して自分で動くって聞こえは良いけど、良い方に行動できるならいいけど、大抵は自分に甘く、勝手に取捨選択してるんですよね。

そういう意味では最高にいい関係の師弟コンビでした。

理系で、文章を書くのが嫌いな子が、自分なりに書いてくれた体験記。

文章が下手だな(笑)って思えば思うほど、それでもこの体験記を書いてくれたことをより一層嬉しく思えました。

 

森村学園 D・Kくん

私はこの塾に中3の時に入塾し、公募推薦で昭和大学歯学部に合格しました。

これから自分の受験を振り返りたいと思います。

私はこの塾に入った当初は学校の授業についていけず、且つ勉強に対してのモチベーションも無かったので、昭和大学に合格できるなんて思ってもいませんでした。しかし目黒先生が私に対して真摯に向き合い自分の心に火をつけてくれました。

その後は急激に成績が上昇し、指定校推薦も狙えるかなと思える位置まで来ました。

しかし、高校1年生の時に色々な事に挑戦し、学生生活を充実させた結果、学業がおろそかになり成績は思うように取れない状況があったため、後の成績上昇にも関わらず、残念ながら指定校推薦は難しいと分りました

そこからは一般受験に切り替え、模試の偏差値や判定をしっかり見る事でモチベーションを上げていきました。

もちろん、すべて上手くいったわけではなく伸び悩んだ時期もありました。

そんなときはいろんな人に支えてもらいました。その時は友人の大切さも気が付くことができました。

ウィルの授業の特に数学では昭和大学の問題よりはるかに難しい問題をやらされました。最初はなぜこんな難しい問題をやるのかと思いましたが、過去問を初めてやった時に、すらすら解ける事に気が付いて、今となってはちゃんと意味があってやらされていたんだと分りました。

高校生で一番きつかったのは高校3年生の夏期講習でした。とにかく勉強量が多かった。

これを乗り切るためには好きな教科を一つ作る事だと思います。好きな教科はどんなに長く勉強しても苦しくありません。

いざ受験となって、もっと精神的にきついかと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。

他の人も緊張しているはずだと思ったら、少しは落ち着いて受験に臨めました。

私は、受験というものは自分を成長させるきっかけになるので、楽しんでやってみるべきだと思います。

|

英語検定

第三回英語検定の1次の結果が出ました。

私の教室は英語検定・漢字検定・数学検定に相当力を入れています。

全検定を準会場指定にしています。

運営はめちゃくちゃ大変なのですが、それでもそれに見合った価値があるので、頑張っています。

ちなみによくお問合せがあるのですが外部生は受け付けません。

理由は申し込みや支払いが非常に大変な作業になってしまうからです。

なのでその点が一括管理できる塾生のご兄弟は、外部生ですが受けてけております。

 

昨今私が検定に対して思う事を書いておきます。

それは、検定自体を学習のステップとして使わずに、入試を有利にするためのツールとして使う子が多い事です。

確かに高校入試では私立受験での内申加点措置があったり、大学受験では推薦の条件に入ってたりします。

そのせいか、検定を受からせることが目的となって、本当の検定の良さを活かせなくなってきています。

私が生徒に最近話したことなのですが

「中3で英検の2級を取った子が、学校の定期テストで90点未満になるのはおかしい。」

「英検の準1級に挑んでいるのに模試で偏差値が65を下回るのはおかしい」

というものです。

この子たちは英検の傾向を判断して、英検に受かるための勉強をしてしまっています。

だから、英検の英語は出来て、定期テストや模試の英語ができません。

そんな馬鹿な話は無いのです。英語に「○○の英語」なんて存在してはいけない。

数学ならばスプリント勝負の共通試験模試(入試)と、じっくり難問に挑む筆記模試(入試)では別科目と考えた方が良いくらい勉強の仕方も変わります。

しかし、語学でそれは無い。

あと気になる点は、合格点って意外と低いって事です。合格すればいいだと漢字検定なら7割、つまり3割わかっていない状態でも合格します。それはダメでしょう。

私は中2の息子がいます。

彼には検定の合格ラインを9割と言って勉強させていきました。

今回英検の2級に挑んだのですが、本人は「ダメだった。このことはもう話したくない」と。

しかし結果は合格してました。

英検のための勉強は、英単語のみです。

まあ、父親が塾の先生というアドバンテージは大きすぎますね。笑。

彼にやらせたことは、中学文法の徹底です。

実は高校文法って、中学文法の応用以外で完全に新出文法は「分詞構文」「関係代名詞非制限用法」「関係副詞」「複合関係詞」くらいなんですよ。

だから中学文法を徹底的にやっておけば、あとは単語力で解けるように出来ています。

って信念を持っている指導者が周りにいたってアドバンテージですかね。

Hp220_20250217115701

教室の英検合格率も8割超えていたし、みんなよく頑張ったかな。

2次試験はまだありますが、次は5月検定。

新中3はここが最後のチャンスと思って準備しよう。

 

|

2025年2月15日 (土)

高校無償化

14日放送のABEMA「For JAPAN」で渦中の人、石丸伸二氏が高校無償化について持論を述べられていました。

「教育の無償化もいいんですけど、僕からするとちょっとズレている」と指摘。

「値段の問題じゃないんです。高いか、安いかじゃなくて。中身がいいか、悪いか。その善し悪しは、地方と都市部で格差が生まれているんですよ。田舎の教育は、レベルが低いんです。なので、これを国として機会の平等を確保してもらいたいと思っています」と、教育の値段ではなく、質を重視すべきだと訴えた。

この人の発言はやっぱ芯を喰ってるなって思います。

高校無償化にして国がやりたいことは何なんでしょうか?

どんな家庭も等しく私立・公立を選べれるようになる。

これは確かに大事な考えですが、同時に考えるべきはやはり内容ですね。

私も石丸氏と同様に、「公教育改革」は必要不可欠だと考えています。

私は公教育の欠点は「平等」を履き違えていることだと思っています。

勉強を出来ない子を隠して、差がないように見せかける。これが良くない。

真の平等とは、能力差に応じてハンデを設ける事だと私は確信しております。

だからこそ、子供たちには「勉強ができないこと」は個性の1つで、「できる子」「出来ない子」がいてもいいって事を教えてあげる事こそ大事だと思っています。「出来ない事」をダメとしない事を教える事こそ平等な教育ではないでしょうか。

勉強が苦手な子が、自信を持って「勉強は苦手」って言える社会を作る事こそ、多様性社会なんじゃないかなって思っています。

それさえできれば、後は授業を習熟度別にすればいいんです。できる子は50人教室、普通の子は30人教室、出来ない子は10人教室で先生2人とか。これこそ真の平等。

 

そして何よりこの無償化、どうも票集めの匂いがするんですよね。

その類を「政治屋」と揶揄し、一掃を公言している石丸氏だからこその発言だった気もします。

ただ、私は一定の「人気取りのための政策」はあっても良いとは思っています。だってそれって国民が望むことなんだから。

ということで、政治家先生たち!私が名案を書いておきますよ。

高校無償化より、塾通いの子供に対して補助金を出せばいいんです。

月3~5万くらい。高校無償化より圧倒的に成果が出ますし、この政策実行したら人気出ますよ。笑。

だって塾の先生って、学校の先生より授業は上手いし、個別指導・集団塾・映像授業・AI授業と多様な指導方法で習熟度別で指導できるんですから。

 

|

2025年2月13日 (木)

プロの定義

さて明日が神奈川県公立高校入試です。

ロングランの冬期講習、やっと今日が中学校3年生の最終日です。

私も2月は9日(日曜)以外全出勤。11日と本日はプレ模試実施。はっきり言ってボロボロです。

私が辛いって事は、同じように祝日も教室に来ている生徒たちは辛い。本当に良く頑張った。

今日は中3は学校が休みなので、12時からプレ模試始めます。

 

昨日は私立の高校の合格発表がありまして、私の生徒で1名私立単願で推薦基準に届かなかった所謂「オープン入試」の生徒が無事合格しました。

7月にあった中学校の3者面談で担任の先生に「塾の先生がどういう根拠でその学校で挑戦しましょうと言ったかは分りませんが、無理だと思うので偏差値○○くらいの学校から探して下さい」と言われたそうです。

その時のお母さんが受けたショックは大きかったようです。

私はしばしば有中の進路指導の文句をここで書いていますが、ご安心ください、今回は横浜市青葉区の中学校です(笑)

もちろん無理な受験を「大丈夫です」と推し進めることほど酷いものはありません。

現在多くの個別指導塾で講習会のコマ数をたくさん取らせるために多少上の学校を薦めたり、できもしない受験を「うちなら出来ます」と期待を持たせるような発言をしたりするという事態を耳にします(転塾組の保護者様から)

そういったケースが多いから中学校の先生も含みのある「どういった根拠で」という言葉を使ったのでしょう。

私もそういった状況に危惧していなければ、「ふざけるなこの野郎!」となっていたところですが、学校の先生の気持ちも一定理解しつつ…

しかし!「ふざけるなこの野郎!」ですよ。笑。

だったら、私立併願可能の私立高校とのセットで受験させればいいだろ。提案してあげろよ。一緒に探してあげろよ。

生徒の伸びしろを読むのも先生の大事な仕事。7月なんて場合によってはまたく勉強してこなかったケースだってあり得る。

実際この生徒は4月にウィルに転塾してきて、その時点でまだ2か月少々しか通ってなかった子。私からすると、他の塾で何年やってこようとも、積み上げ0の場合もあるから、過去の履歴より自分の目と腕を信じます。

その上で「届く」と判断してgoサインを出してます。

ファイトプランは単願推薦狙いの漢字検定の準2級取得による内申加点と5科内申+4、並行して届かなかった時のためのオープン受験対策。

夏休みからその子と私の戦いが始まりました。そして、単願推薦…届かず。すぐに私は私立併願可能校探しを初めて、1校私立併願私立高校確保、本人は一心不乱に第一志望に向けて勉強。そして昨日2校とも合格。

 

私は受験そして教育のプロフィッショナルです。

お金をもらっていたらプロか?それは違います。

その仕事に情熱をどこまで傾けられるか、没頭できるか。

そして技術の向上を喜びと思えるか、それこそがプロの定義ではないでしょうか。

 

最後にせっかくなので私が日々やっていることの1つを紹介。

教材を見ればできる事はやりません。売ることを前提とした教材は「売れること」を前提とするため、広く浅くなります。

だから、授業ではその他を補います。そのための準備を怠りません。

写真は大学受験日本史のために作成した教案(教案なので汚くてごめんなさい)

Hp219_20250213114501

作ったはいいが、途中で南家通憲(信西)と信頼がぶつかる平治の戦いが書けず(一番右と左にきてしまい)授業では兼家と公季を逆にして収めました。笑。あ、これは藤原家の家系図です。

凄いですよね。645年大化の改新として、藤原鎌足スタートで、近衛文麿は日独伊三国同盟(第二次世界大戦)を結んだ総理大臣で1940年。

もちろん今も近衛家は存続してるでしょうが(近衛文麿は戦犯指定からの自殺)これだけでも1300年家系を絶やさずに継いできたことになります。日本の歴史=藤原家の歴史なんですよね。教案は藤原忠平~五摂家分裂+五摂家の著名人。ちなみに鎌足~頼通版の教案もあります。

一般的に史学の勉強は時代ごとの流れで勉強するので、テーマごとで入れ直すのが目黒流。これやるのめっちゃ時間かかります。

入試問題を見ていくとMARCH以上はこれが必要なんです。

最近藤原氏を強攻めしてるのはもちろん大河の影響を入試が受ける前提に者しています。

この時期に全体の確認をしている様では絶対に不合格、この時期の史学は1つのテーマを掘れるところまで掘る。

 

|

2025年1月20日 (月)

大河ドラマ「べらぼう」を楽しく見るために

大河ドラマ推奨派なので、子供たちが少しでも大河ドラマを面白く見るための時代背景の説明を書いておきます。

まずは徳川家について。

「べらぼう」までの流れはこんな感じです。

Hp222

ちょうど高校日本史の授業をやったので、ついでに生徒に詳しく教えた時のホワイトボード。

私は日本史はそれぞれの人が持つ「感情」の連鎖で出来上がってると思うので、人物関係は大事にします。

タイムリーにテレビで復活した「暴れん坊将軍」我々の時代は小学生も見てましたね。砂浜を白馬でかける貧乏旗本の三男坊。

暴れん坊将軍が徳川吉宗。

吉宗は徳川宗家断絶のため養子で将軍家に入った紀伊徳川。

ここで、将軍家断絶の折りに代わりに将軍になる家系を刷新。

吉宗の直接の家系の御三卿が誕生します。

一橋家は有名ですね。そう!最後の将軍徳川慶喜は一橋家。

というのは実は間違いで、慶喜はもともと水戸藩徳川斉昭の子で、そこから将軍になるべく一橋家に養子に出され、そこから将軍家に養子になるという複雑な流れなんです。詳しくは大河ドラマ「せごどん」で。松田翔太さんが演じています。

この御三卿が「べらぼう」で出てくる偉い人たち。一橋・清水・田安。

3話で田沼意次が定信を松平家に推挙した際に、田安家の次期当主(定信の兄)が「将軍様は田安家を潰したいのだ」的な事を述べてましたね。

これがどういう事を指すのか、そして最後に死んでいたのは誰か?

 

先ず整理すると田沼意次が田安定信を松平家に推挙した際に「これほどの人物が屋敷で何もせずにいるなんて」という部分ですが

御三卿は御三家と違い領地を持ちません。つまり藩主になる御三家と違い、ただ将軍の有事に備えるために血脈を残す家系なのです。

藩運営にも携わらないため、基本的には子供を作り、育てる。そして勉強をする。それ以外はなのもしない。

勉強は5代将軍綱吉のころから儒教と決まっていますね。定信はその中でも特に朱子学に力を入れています。

だから優秀な定信を白川藩松平家(徳川さんの親せき筋で譜代大名)の家に養子に出そうって話しです。

その後定信は幕府の中枢である大老になります。

 

つぎに不穏な空気はどこから出て来るものか。

それは反田沼派の存在です。

9代将軍家重、10代将軍家治は田沼意次を重用します。

しかし、家治が病死で再び徳川宗家は断絶するのです。

そして一橋家から家斉を養子、補佐として老中松平定信が誕生します。

ここまで書いちゃえば3話最後で死んでた人が誰か、予想ついちゃいますね。笑。

ネタバレしない様に、時代背景のみ書かせてもらいました。

 

あ、私は単なる大河ドラマファンの理系の先生です。笑。

|

2025年1月19日 (日)

共通試験 古典:源氏物語

11年ぶりに共通試験の古典で源氏物語が出題。

予想通りとⅩでつぶやく塾関係者の声も(毎日新聞)って記事がありました。

この塾関係者はアマチュアさんです。笑。

そもそも源氏物語の出題の可能性は、毎年持っておくべき。なぜなら、知らずに読んだら太刀打ちできないから。

理系の子はいいとして、文系の子は古典で高得点が必須。

源氏物語は1つの話しの中で登場人物が多く、また敬語が多投されるため非常に読みにくい。

大河ドラマを見た方なら分るとは思いますが、源氏物語は天皇や上流貴族が読むことを前提として書かれています。

(大河ドラマ中では一条天皇に献上する体で描かれました)

なので地文はすべて紫式部からの尊敬語の形で書かれます。

では、対策はどうすればいいのか。

源氏物語だけでも全部対策をすると5年はかかると思います。そのくらい壮大なストーリーです。

それだけに時間は割けないですね。だから、「とりあえずあらすじだけを理解する」

これが源氏物語の対策の妥当なところでしょう。その上で古典を初見で解く力をつけていくと、難読な源氏物語も読めるようになるでしょう。

ちなみに、こちらが私の教室であらすじ覚えるように用意してある源氏物語。

Hp218_20250119150501

4冊もあります。

同じシリーズで土佐日記、更級日記、平家物語、方丈記は1冊。

つまり絞って当てるのは無理って事です。

ちなみに問題集で源氏物語を対処しようとしても

桐原書店 基礎古文 「桐壷」

桐原書店 標準古文 「若紫」「御法」

旺文社 全レベル問題集① 「夕顔」

旺文社 全レベル問題集② 「浮雲」

旺文社 全レベル問題集③ 「絵合」

旺文社 全レベル問題集④ 「総角」

受験研究社 ステップアップ古文 基礎 「若紫」

受験研究社 ステップアップ古文 完成 「浮雲」

日栄社 高校上級用古文 発展 「葵」

日栄社 大学入試問題選 国立難関私立 「手習」

塾用教材 高校新演習スタンダードⅠ 「明石」

塾用教材 高校新演習スタンダードⅡ 「須磨」「蓬生」

こんな感じで大体の教材には1つは源氏物語がありますが、そもそも大学入試で過去に出題されたもの以外は掲載されることはまずありません。

もちろん今回出題された「若菜下」は私が知りうる教材には出題されていません。

旺文社 文法全解源氏物語(4)のp82、p83にひっそりとあるのが若菜下。

文法全解源氏物語は1冊訳200ページ。なので4冊で800ページ。そのうち2ページが若菜下。

絶望的ですね。

さて話を戻して、「予想通り」とxでつぶやいた塾関係者さんは、せめて若菜上か若菜下くらいまでは絞っていて「予想通り」だったのかな??

ここまで書けばお分かりの通り、源氏物語がでる!ってのを言って予想通りとするなら、それは超アマチュア。

プロの塾の先生は対策までやって初めて「予想通り」と述べます。

対策をせずに、絞りもせずに、「源氏物語が出る」って言うのは、私からすると「今年の古文は平安時代から江戸時代の文学が出る」って言って「予想通り」と述べるのと大差はないですね。

 

では最後に、それでも大河ドラマは見るべきです。

知識が圧倒的に増えます。

今回の「べらぼう」は中学生はど真ん中の時代。

すでに先週「田沼意次」「松平定信」「平賀源内」が登場しています。

第2回の放送、難しかった。

人物関係がつかみにくい。

御三卿というワードを知っているか知らないかで全然見え方が違いました。

しかし、それでも若かりし頃の松平定信と、老中田沼意次の思想の違いは超重要な部分で、それが見られただけでも中学生にとってはかなりプラス。

|

2025年1月13日 (月)

神頼み

さて今週末はいよいよ受験開幕戦ともいえる共通試験です。

ここから大学入試前期日程、中学入試、私立高校入試、公立高校入試と立て続けに受験です。

個別指導塾でも受験に特化した教室は実は少なくて、もちろん公立高校受験ならどこでも対策できるでしょうが、中学受験、大学受験を専門的にできるのは、私の教室の大きな特徴の一つです。

もちろん自称「中学受験・大学受験指導ができる個別指導」はたくさんありますが、中学受験・大学受験はそんなに甘くは無いんです。

少なくとも10年くらいの指導実績をもった先生がチームリーダーとなり現場に立って進めていかないと無理ですね。

ハッキリ言って経験がものを言います。

大学受験対策を出来る塾かどうかの見極めは簡単です。

MARCHの入試の特徴と、それぞれの学校でどういう性質の生徒が受かりやすいか聞いてみてください。

偏差値順に入試が難しいわけではありません。学部ごとに入試が全然違う学校もあります。

例えばですが、法政大学の文系を受験する場合、社会は絶対に日本史です。これは日本史が世界史より簡単だからではないのです。

法政大学の入試に社会以外である特徴があるからです。この辺は、ちゃんと学校別対策をしている先生なら常識です。

中学受験も同様に、どのくらい中学校に精通しているかがポイント。

入試の形態がしっかり決まっている公立高校入試に対して、私立中学校入試、大学入試の攻略は半分は情報戦です。

 

相変わらず、私のブログは本題に入るのが遅いですね。笑。

今日の本題は、受験の専門家であっても神頼み。笑。

入試はやはり運もあります。

生徒たちのためにできる事なら、どんな馬鹿らしいことでも、迷信めいたことでも、とにかく何でもやるのが私のモットウ。

 

今年は受験の神様、菅原道真公を祀る湯島天神、そこから徒歩で大移動して浅草寺にお参りに行ってきました。

Hp219

Hp220

Hp221

絵馬を書いて、合格ダルマを買って、お守りも買いました。

そして今年度の合格祈願デスク完成!

Hp218

さて、ここからは子供たちと私たちスタッフの頑張りで合格を勝ち取りに行きます。

|

2025年1月 7日 (火)

インフルエンザ大流行

今年は例年と比較しても相当インフルエンザの感染者数が多いようですね。

県別でみると、神奈川県は一番まずいレベルです。

Hp217

インフルエンザはどうやって予防すればいいでしょうか?

実は私、塾の先生という「インフルエンザの最前線」で仕事をしているにもかかわらず。人生で1度もインフルエンザに罹ったことがないのです。私の教室に在籍が長い子は分ると思いますが、私が病欠したのを見たことがないでしょ?

そもそも体が強いって事もあるのですが、実は大きな要素そして、小学校2年生から高校生まで水泳をやっていたことに起因します。

小学校3年生からは選手コースで毎日練習があったの、簡単に言えば、毎日殺菌消毒されていたのです(笑)

あながち馬鹿げた話ではなく、インフルエンザ対策の最も有効な手段は「うがい手洗い」です。

私は受験期は授業中の合間でも暇を見つけては「うがい手洗い」をします。

厚生労働省のHPでもそのように書かれています。

過信していけないのは「マスク」です。

私の解釈になってしまいますが、「マスク」は他人に感染させないための措置であって、自分が感染しないための防備ではない。

だから、「マスク」をしていれば安心と思ってはいけないのです。

 

話しは変わって、インフルエンザが流行すればするほど、個別指導塾の優位性は増していきます。

もっと言えば、それが大手であればそこまで効果は無く、小規模個別学習指導塾であれば最大に発揮されます。

悲しいかな、ウィルは小規模個別。最大限に効果を発揮します!

それは「振替授業」です。

インフルエンザになると「自宅待機期間」が強制されるため、必ず塾を休む必要があります。

集団塾さんはその期間どんどん授業が進行します。

個別指導塾は「振替授業」を行なえるため、予定していたプログラムは必ず消化できます。

また、これが大手になると「規則」が厳しい。

その点、小規模個別指導塾は「規則」はゆるゆるです。

ウィルも規約には「当日振替不可」「振替の再振替不可」とあります。

しかし、私の教室は当日でもいいし、振替の再振替も認めてます。

とてつもない振替座席設定作業が待っているのですが、なんと私なら出来ちゃうんです。笑。

だから、ちょっとでも不安があれば、どんどん振り替えてしまってください。

私の仕事は「子供たちを最高の状態で受験会場に送り出すこと」です。

そのために、どれだけ忙しくなろうが構いません。

今年も私は絶対に倒れません。みんなと最後まで走り抜きます。

 

|

より以前の記事一覧