神奈川県公立高校入試 数学 大問3(ア-ⅱ)補足
優秀な生徒たち数名が私のブログを見て「先生、なんで等脚台形を使ったらダメなの」と質問してきました。
私も言葉足らずだったので、「なぜ等脚台形をを使った解法がダメ」なのか説明していきます。
ちなみに、大前提として「入試の時にそれで解いた」子がダメとは言ってません。
指導する側の立場としてダメなだけであって、入試ではどんな解き方であろうが解ければok。
この問題は「指導者として教えるべき」2つの解法があります。
一つ目は私が既に掲載した形なのですが、じゃあ等脚台形を利用したものと何が違うのか。
それは、ちゃんと根拠を持って第一歩目を踏み出したかどうかです。
今日は趣向を変えて、「思考」にフォーカスして書きます。
まずは問題文をザックリ書きます。
AB=5 CD=3 CA=CE のときDEの長さを求めよ
ここで一番わかりやすい考え方はDE=Xとしてのスタートなんです。
求めるものをXと置く。方程式の文章題でも最初はこうしますよね。
その際にDEを含む三角形は三角形EDCでこれは特別な三角形ではありません。
また相似に該当する三角形も見当たらないわけです。
したがって、ここで解となる辺DEに関わる辺での相似を探していきます。
そうすると三角形CDF∽三角形AGF、三角形CDF∽EAFの二つの相似が見えてきます。
ここで(ⅰ)で求めた三角形ABC∽三角形CDFを使えばAB=5 CD=3を利用する筋が見えてきます。
本当はDE=X(DF+FE=DE)の方向性でしたが、これはこの辺を含む同一直角形で三平方の定理を利用すれば動かせるので
文字で置くのはDF,FE,DEの同一直角三角形上にあり、且つ(ⅰ)が利用しやすい辺AC(AC=AF+FC)へプラン変更
ここで四角形DCBGが平行四辺形である事に気が付けば、AF=2K , FC=3Kでこの問題の方針が確定します。
後は私が書いた解説の通りで解けます。
と、こんな感じで明確に意図を持って解いてます。
とりあえず補助線を引いてみて、「あ!」は数学ではないのです。
折角なので、補助線を引く版の正しい思考も掲載します。
まずはヒントを増やしていくとこんな形が見えます(この段階で補助線はない)
ここで仮定で出されているAC=CEを利用した形の三角形ACD≡三角形CEBが見えてきます。
このために補助線BEを引く
これなら補助線の根拠が分りやすい。
「ヒントで与えられた3と5という長さを同一直角三角形上に移動する」という方針で補助線を引いています。
じゃあなんで「円の中の平行線を結ぶと等脚台形になるから」という根拠はダメなのか?
まずは、そんな定理は無い。
あと、今後、円の中に平行線がでてきたら、等脚台形つくりますか?
断言しますが、高校数学の世界でそんなことやる事はほとんどない。
「それしか解けない」ってなら仕方がない。
しかしこうして別解が他に2通りもあるのに、そんな限定的な解き方を教えるのは良くないってのが私の指導の信念です。
数学の理想は「1つの知識で1つ解く」事ではなく、「1つの知識で10解ける」事です。
あくまで、私は大学受験まで見据えた指導を前提に話をしています。
「いい高校に入ることがゴール」
「いい高校に入れさえすれば、いい大学に行ける」
と思っている方とは、私の進路指導方針は合わないため、何を言っているかわかってはもらえないでしょう。
では数学に関してはここまでにしておきます。
次回は英語の予定。
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