共通試験 古典:源氏物語
11年ぶりに共通試験の古典で源氏物語が出題。
予想通りとⅩでつぶやく塾関係者の声も(毎日新聞)って記事がありました。
この塾関係者はアマチュアさんです。笑。
そもそも源氏物語の出題の可能性は、毎年持っておくべき。なぜなら、知らずに読んだら太刀打ちできないから。
理系の子はいいとして、文系の子は古典で高得点が必須。
源氏物語は1つの話しの中で登場人物が多く、また敬語が多投されるため非常に読みにくい。
大河ドラマを見た方なら分るとは思いますが、源氏物語は天皇や上流貴族が読むことを前提として書かれています。
(大河ドラマ中では一条天皇に献上する体で描かれました)
なので地文はすべて紫式部からの尊敬語の形で書かれます。
では、対策はどうすればいいのか。
源氏物語だけでも全部対策をすると5年はかかると思います。そのくらい壮大なストーリーです。
それだけに時間は割けないですね。だから、「とりあえずあらすじだけを理解する」
これが源氏物語の対策の妥当なところでしょう。その上で古典を初見で解く力をつけていくと、難読な源氏物語も読めるようになるでしょう。
ちなみに、こちらが私の教室であらすじ覚えるように用意してある源氏物語。
4冊もあります。
同じシリーズで土佐日記、更級日記、平家物語、方丈記は1冊。
つまり絞って当てるのは無理って事です。
ちなみに問題集で源氏物語を対処しようとしても
桐原書店 基礎古文 「桐壷」
桐原書店 標準古文 「若紫」「御法」
旺文社 全レベル問題集① 「夕顔」
旺文社 全レベル問題集② 「浮雲」
旺文社 全レベル問題集③ 「絵合」
旺文社 全レベル問題集④ 「総角」
受験研究社 ステップアップ古文 基礎 「若紫」
受験研究社 ステップアップ古文 完成 「浮雲」
日栄社 高校上級用古文 発展 「葵」
日栄社 大学入試問題選 国立難関私立 「手習」
塾用教材 高校新演習スタンダードⅠ 「明石」
塾用教材 高校新演習スタンダードⅡ 「須磨」「蓬生」
こんな感じで大体の教材には1つは源氏物語がありますが、そもそも大学入試で過去に出題されたもの以外は掲載されることはまずありません。
もちろん今回出題された「若菜下」は私が知りうる教材には出題されていません。
旺文社 文法全解源氏物語(4)のp82、p83にひっそりとあるのが若菜下。
文法全解源氏物語は1冊訳200ページ。なので4冊で800ページ。そのうち2ページが若菜下。
絶望的ですね。
さて話を戻して、「予想通り」とxでつぶやいた塾関係者さんは、せめて若菜上か若菜下くらいまでは絞っていて「予想通り」だったのかな??
ここまで書けばお分かりの通り、源氏物語がでる!ってのを言って予想通りとするなら、それは超アマチュア。
プロの塾の先生は対策までやって初めて「予想通り」と述べます。
対策をせずに、絞りもせずに、「源氏物語が出る」って言うのは、私からすると「今年の古文は平安時代から江戸時代の文学が出る」って言って「予想通り」と述べるのと大差はないですね。
では最後に、それでも大河ドラマは見るべきです。
知識が圧倒的に増えます。
今回の「べらぼう」は中学生はど真ん中の時代。
すでに先週「田沼意次」「松平定信」「平賀源内」が登場しています。
第2回の放送、難しかった。
人物関係がつかみにくい。
御三卿というワードを知っているか知らないかで全然見え方が違いました。
しかし、それでも若かりし頃の松平定信と、老中田沼意次の思想の違いは超重要な部分で、それが見られただけでも中学生にとってはかなりプラス。
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