あけましておめでとうございます。
新年あけましておめでとうございます。
すでに個別ゼミWill鷺沼校は新年のスタートを切っております。
今日の受験生の子供たちの顔を見ていると、お正月しっかり学習してきたなって安心できました。
新年1発目のブログなので、やはり私の教室の柱でもある「公式に依存しない算数・数学」について書いていこうと思います。
ちょうど今日中学受験対策で行った授業内容を書きます(問題1)
ついでに共通試験が近いのでテクニックを一つ掲載しておきます(問題2)
問題1
ある品物を定価の1割引きで売りましたが、まだ仕入れ値の12.5%の利益がありました。
この品物の定価は仕入れ値の何割何分の利益を見込んでつけられたか。
実際のホワイトボードがこんな感じ。
授業のポイントは
①具体例でゆるぎないイメージを作る。
②そして公式ではなく、単位量当たりの考え方で解く。
③ノートは7割が日本語、3割が数字。
(なぜこう指導するのかの根拠は今回は省きます)
生徒と問答をしながら進めているため、若干板書の順が前後しています。
授業では最初に問題をグラフ化
ここで生徒が詰まる
具体例でイメージづくり
上段右の仕入れと定価の比比較
と言う順で書いています。
授業は生徒次第で展開が変わるのが個別指導の難しさでもあり、生徒にとっての最大のメリットなので、どうしても板書は定まりにくいです。これが講師泣かせ。
公式に依存しない授業を極端な例で説明してみましょう。
まずは公式に依存する解き方。
高校数学での共通試験対策授業です。
ちなみに共通試験対策は超スプリントの訓練。
他の数学とは全く別の教科のつもりでやる必要があります。
そのテクニックと共に、公式に依存しない授業の説明しします。
問題2
三角形ABCにおいて、b=√3-1 c=√2 A=135°のとき B、Cおよびaを求めよ
解法(共通試験ならば・目黒方式)
√3-1=0.73 √2=1.41
∴C=30°
B=180-165=15°
正弦定理よりa=√2÷sin30×sin135=2
この解法の意味が分かった子は共通試験で100点を目指してもいいでしょう。
では通常の解法を載せます。
余弦定理より
x²=(√3-1)²+√2²-2×(√3-1)×√2×cos30
この2次方程式を解いてx=2となります。
めんどくさいですね。
計算ミスなんかだしたら終わりです。
では目黒式はどう考えたのか。
それは、三角形の内角で三角比で解けるのは30°、45°、60°、90°、120°、135°しかありません。
すでにA=135°なので30°しか選択肢は無いのです。
つまり残りの内角の和45°は30°と15°になります。
そして対辺の長さは対角の長さに比例します(正弦定理より)
したがって√3-1と√2のうち長い√2の対角が30°で決まります。
この間10秒てっところかな。
あとはよりイージーな正弦定理でaの長さを求めて終わりです。
便利ですね~
ではなぜ常時これで教えないのか?
答えはなんとなくわかりますよね。
便利な解き方は汎用性に乏しいのです。
この解法は1つの角が135°だから成り立っています。
もし45°だったら、結局は通常の解法で解きます。
また、平時の練習でこの解法を使うと正弦定理、余弦定理の練習をちゃんとできなくなります。
正弦定理がどんな状況で使えて、余弦定理がどんな状況で使えるのかを感覚的に瞬間で判断できるレベルまで訓練しないとならないため、こんな解法で練習したら大事故ですよね。
練習はあくまで「考える力を伸ばすため」に行います。
なので、試験対策と通常の練習は区別されるべきなのです。
ちなみに私は対共通試験用で15°、75°、105°の三角比も覚えています。
これは自分の受験の時に覚えました。意外と使えます。
高校生の問題だとあからさまですが、これが中学生・小学生になると、公式って当たり前のように使ってしまうんですよね。
だから高校生で勉強ができなくなります。
新年1発目にいきなり重たい内容でしたが、それぞれ中学受験用、大学受験用に分けているので必要な部分のみ読んでみて納得してもらえたらいいのかなと思います。
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