神奈川県 公立高校入試 数学③
例年ヤマとなる問4
今年はというと…とても簡単でした。
そう評価した理由としては求める値を文字で置いて力技で解けるからです。
ではまずは問題のヒントを拾う練習。
問題文を読むだけで以下の状態になります。
(黒字は書いてあるヒントをグラフに落としたもの、赤字はヒントから計算したもの)
基本問題のア・イは解説は省略してウの解説をします。
さきには「力技」での解答。これは思考はほとんどいらない。すべてセオリー通りに解きます。
力業ができるのなら、連立方程式さえ丁寧にできる子はだれでも解けます。
まずは点Gのx座標をtとすると点Gは(t,-1/2p+9/2)となります。
三角形DEGについて
底辺=12
高さ=-1/2t+9/2+6
=-1/2t+21/2(=hと置いておきます)
面積=12×h÷2=6h…①
三角形DBGは軸と平行な線がないため、延長して軸に平行な線を利用して解きます。
これもセオリー中のセオリーですね。
BCを延長した直線とDEを延長した直線の交点をQとして
直線BCの式Y=-1/2X+9/2にY=-6を代入して
-6=-1/2X+9/2
-12=‐X+9
X=21
したがってQ=(21,-6)
(三角形DBQの面積)‐(三角形DGQの面積)=(三角形DBGの面積)
三角形DBQについて
底辺=27
高さ=12
面積=162
三角形DGQについて
底辺=27
高さ=h
面積=27/2×h
三角形DBG=162-27/2×h…②
①=②より
162-27/2×h=6h
162=39/2h
h=108/13
h=-1/2t+21/2なので
216/13=-t+21
216/13=-t+273/13
t=273/13-216/13=57/13
計算ごり押しで答えが出ました。
分らないものを文字で置いて方程式でごり押し
こういうごり押しで解く力は必須ですね。
面倒だけど絶対に答えが出ます。
ではこの問題をスマートに解くなら
DGに平行で点Bを通る直線を引いて、等積変形を行います。
三角形DEG=三角形BDG=三角形RDG
三角形DEG=三角形RDGに注目すると
底辺の比が1:1になるので
RD=DE=12
点DのX座標が-6なので、点RのX座標は-18。したがって点R=(-18、-6)
直線RBの傾きは(Yの増加量)/(Xの増加量)なので12/15=4/5
直線DG//直線RBより直線DGの傾きも4/5
直線DGはy=4/5x+b
ここに点Dの座標(-6,-6)を代入して
直線DGはy=4/5x-6/5
直線BCはy=-1/2x+9/2
直線DGと直線BCの交点が点Gなので連立すると
x=53/13
計算量もかなり減りますね。
今回2通りの解法を載せましたが、実はこの別解作成がとても良い勉強になります。
「数学の解き方は1つではない」と分る事はそうとう重要な事です。
これを知っている子は、「先生この問題、どの公式使いますか?」なんて質問はしなくなります。
それこそ初見問題でパニックにはなりません。
「分らない」ところが問題のスタートになれるのです。
しかし、なかなか問題集では別解を載せる事は少ないですからね~
声の教育者さんの2024年版の解説はどちらで載るかな~。まあ、等積変形の方でしょう。
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