神奈川県 公立高校入試 数学②
今年の入試で最も「良い問題!」って思ったのが数学の問3(ウ)
大学入試の「共通試験」を見据えた思考力系問題。
とにかくヒントの量が少なく、問題文が長い。
という事でヒント拾いからやっていきましょう。
問題文を書きますね。
学校から駅までの道のりは2400mであり、その途中にかもめ図書館といちょう図書館がある。AさんとBさんは16時に学校を出発し、①それぞれが図書館に立ち寄ってから駅まで移動する中で一度すれ違ったが、②駅には同時に到着した。
③Aさんは、かもめ図書館に5分間立ち寄って本を借り、駅まで移動した。Bさんは、いちょう図書館に15分立ち寄って借りたい本を探したが見つからなかったため道を引きかえし、かもめ図書館に5分立ち寄って本を借り、駅まで移動した。
(中略)
このとき、AさんとBさんがすれ違った時間帯として最も適するものをあとの1~6の中から1つ選びなさい。
先に一つツッコんでおくと(笑)国語じゃないんだから「最も適する」はおかしい。答えは1つで他は適さないのだから。
①から2人が出会うのはAさんが図書館を出発する20分以降ということが分ります。
③から立ち寄った時間が長いBさんの方が歩く速さが速いことがわかります。
②と③からBさんがいちょう図書館からかもめ図書館へ引きかえす途中ですれ違ったことがわかります。
(Bさんがかもめ図書館を出た後にAさんを追い越したならBさんが先に到着しますね)
ここからちょっと特殊な考え方をします。
Bさんが駅に到着するまでの立ち寄った15分と5分は、どこでとったとしても、駅に着く時間に影響はありません。
例えば出発してから5分後に20分の休憩をとっていちょう図書館に着いた瞬間い引きかえして、かもめ図書館に到着してすぐに駅に向かっても、時間も同じになります。
この考え方を利用して、いちょう図書館では立ち寄らずに引きかえして、かもめ図書館でにも立ち寄らず、最初に20分遅く出たと仮定して考えます。
また、Bさんはかもめ図書館~いちょう図書館の往復距離1200m分を多く歩くので、その分後ろからスタートしたと考えてグラフを作り直すと
こうするとBさんの速さが分速240mと決まります。
ちなみに来年販売される入試過去問の解答だとこうなるって想定できます
Bさんの歩いた時間の合計は35-15-5=15
Bさんの移動距離は2400+1200=3600
Bさんの速さは3600÷15=240 毎分240m
しかし、せっかく作図でいけるので数式で解くのはもったいないですね。
ここからが私の授業の真骨頂です。
まず、「距離-時間グラフはグラフの変化の割合=速さ」であることを利用していきます。
Bさんの速さはX1目盛り増加するとY2目盛り増加
このことを利用して問題の図3にBさんのグラフを書いていくとこうなります。
①は7分30秒、ここに15分の休憩を入れると②は22分30秒、そこから2分30秒でかもめ図書館に戻る。
すべてX1目盛りぞうかするとY2目盛り増加→X1/2目盛り増加するとY1目盛りで考えてます。
つまり5分で1200m進んでいる→2分30秒で600m進んでいる。
Bさんのいちょう図書館出発時間は16時22分30秒、かもめ図書館到着時間は16時25分
この間にAさんとすれ違うので答えは3の16時23分から16時25分となります。
こちらも同様に想定される問題集の解答だと
Bさんがいちょう図書館につくのは1800÷240=7.5分後
Bさんはいちょう図書館に15分立ち寄るので7.5+15=22.5分後
Bさんがかもめ図書館に着くのは600÷240=2.5分後つまり22.5+2.5=25分後
ここからは入試における蛇足
(時間との勝負なので絶対に入試ではやるべきではないが、日ごろの練習ではやった方がいいでしょう)
Bさんのいちょう図書館からかもめ図書館への移動を関数にすると
y=-240X+b
(25 . 1200)を代入してb=7200
y=-240x+7200…①
Aさんのかもめ図書館から駅への移動を関数にすると
y=80X+c
(20 . 1200)を代入してc=-400
y=80x-400…②
①②を連立して
-240x+7200=80x-400
320x=7600
x=95/4
23分と3/4分つまり16時23分45秒に2人がすれ違う。
以上です。
あとは問3(エ)と問4(ウ)くらいかな~
近日掲載します。
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