「わからない」となってからが数学だ!
個別ゼミWill鷺沼校では通常の学習指導はもちろん行いますが、他塾と違う部分は「わからない」ってなった時に行動できるように子供たちを鍛えていくことにあります。
当たり前ですが、入試で全問「わかる」って状態になる事は稀です。
高校入試では実際に全問「わかる」って状態を作れますが、それは範囲が狭いからであって、大学入試でその成功体験を持ち込むと大事故が起こります。
では「わからない」となった時に大事な事は何か。
例えば英語では絶対に単語の意味を調べない事です。
私の教室の英語指導に関しては今日は例だけでまた今度紹介しようとは思います。
今回はタイトルにもあるように数学。
具体的には「公式に依存しない解き方を練習する」ことにあります。
数学ができない子は大体が「先生、この問題はどの公式を使うかわかりません」と質問します。
私の教室に来たこの最初に教わることは、この公式依存の脱却です。
では問題を使って説明していきましょう。
2022年に実施された駿台模試の問題から…
tan∠APBをXを使って表す問題。
公式云々にたどり着くまでの思考ではこんな感じ。
・三角形APBで辺ABが与えられ、辺BPは三平方の定理で求められる
・2辺しか分らず、角が一つも与えられてないから正弦定理・余弦定理は使えない
という事で私のブログ「数学のセオリー(2022年12月29日)」で書いた「知っている形に持ち込む」テクニック
左下にθがあると見やすいですね。
ここで∠APB=S ∠BPC=Tと置いて
tan(S+T)=25/x
tanT=5/x
ここまできたらtanS=yと置いてxを定数と考えて
tanの加法定理のyの方程式が見えてきます。
さて、ここでtanの加法定理使わずに解くぞってところからが私の授業。
もちろんtanの加法定理で解くこともします…が、問題を使って賢くなるが私の授業のモットー
そこそこのレベルの子は「sinとcosの加法定理は使っていいですか?」と質問してきます。
いい傾向です。
ではそのパターンだと
sin÷cos=tanの利用ですね。最後に分子分母をcosS×cosTで割って完了です。
これだけでも式を動かす能力がぐっとアップします。
しかし私はそれでは満足しない。
ここからはtanの概念を除くと中学生でも解ける解き方。
求めたい∠APBを直接求めましょう。
tan∠APB=AQ÷PQ…①
三角形PCBと三角形AQBは相似です。
対応するAB=20 PB=√25+X²
なので相似比もわかり、BQ、AQの長さもわかります。
PQ=PB+BQで求めて①式に代入すれば答えになりますね。
ちなみにこの問題は数Ⅱの問題です。数Ⅱの知識を一切使いませんでした。
この演習により2つの力が付きます。
一つは「作図能力(知っている形に持ち込む)」
もう一つは「公式は思いつかなくても解き始めれる力」
公式主義の数学学習は限界があります。
今年はまず脱公式から始めてみてはいかがでしょう。
個別ゼミWill鷺沼校では小学生から「脱速さの公式」で徹底的に鍛えていきます。
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