数学のセオリー
「知っている形に持ち込む」
これが数学のセオリーです。
中学生までならケースバイケースで問題も解くことができますが、それをやっていると高校生になって急に数学が出来なくなります。
「問題を解く」ことと「思考力を鍛える」事は常に並行して行うのが大事ですね。
では、具体的な問題で解説します。
市販で出回っている公立高校入試過去問の解答が悪すぎて、書きたくなっただけなんですけどね。笑。
問題は2021年数学大問6(3)正答率は3%。
私からすると「は?」って結果です。
いかに神奈川県の生徒たちが「想定問題対策」しかしてないかがわかります。
横浜翠嵐や湘南はもちろん、川和高校に合格する頭脳があれば、普通は簡単に解ける問題でしょう。
もっと「思考力」を鍛えないと、大学入試は勝負できないですよね。
近い将来、横浜サイエンスフロンティアに抜かれちゃうんじゃないですかね。
公立中高一貫はそういった思考訓練を相当やらないと合格できませんから。
では本題
問題はこんな感じ
(神奈川県のHPから拝借いたしました)
この問題で大事なのは
「2点間が最短距離になるのは一直線で結んだ場合」
これが皆さんの「知っている形」です。
この問題で生徒を戸惑わせるのは、ABを結んだ後のその中点Dからさらにもう一周してる事。
でも1つ1つは単に1周する問題を同じだからとても簡単です。
ここから解説行きます
「底面の半径:側面の母線=1:3」より中心角が120°
で、D点が中心になるように円錐の側面を切って展開するとこんな図になります。
ABは半径だから、展開すると弧を4分割して作図。
「最短距離は2点を結ぶ」
ABを結ぶとできる直角三角形が1:2:√3だからCDの長さが決定。
次にもういちど側面積を切る場所を変えて作図。
上の図のCFで展開します。
Dから1周するので「最短距離は2点を結ぶ」
そうすると再び1:2:√3の直角三角形ができるので、DD’の長さが27/4×2=27/2となります。
たったこれだけです。
計算も単純。やる事は1つ。
市販の過去問の解答…長いわ!笑。
思考的には、
①先に下の図を書く
②CDの長さが分ればクリア
③上の図を書く
④CDの長さが分る
って感じでしょうね。
数学の大問6(ウ)の正答率は3年連続3%未満。2020年は1%切ったはず。
ここがトップ校の合否の分かれ目になってる感もありますね。
今年ももちろん「(一見)初めて見る」問題が出るでしょう。傾向対策では勝負できないです。
皆さん頑張って!
| 固定リンク
最近のコメント