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2022年4月18日 (月)

相対値と絶対値

人が目指すべきは常に絶対値です。

もちろん数学的な意味合いの絶対値じゃないですよ。

それだったら、マイナスとプラスの区別が無くなりますからw

 

生徒を見ていると良い点を取ること、悪い点を取る子には考え方に大きい隔たりがあります。

良い点を取る子は常に目標も反省も「絶対値」で行います。

テストの難易度や範囲に関係なく、概ね90点にラインを引いてるんじゃないでしょうか。

それに対して、悪い点を取る子は「相対的」な評価を行います。

簡単に言うと、点数を聞いたときに自分の点の前に「平均点が…」って枕詞がつきます。

 

この考え方の違いは「個の強さ」に大きな差を作ります。

相対的な評価をする子は人の不出来を祈ります。

外的要因に頼ります。他人が失敗した時に良かったと思います。

その結果、入試に向かうメンタリティも「倍率が低くなれ」「自分の得意なところが出れ」「賢い子が同じ学校を受けないで」なんて他力本願な願いをします。

そうすると、自分に対して甘さが出ます。

なぜなら、テストの結果が出るまで、他人の状態なんてわからないので、どのくらい頑張ればいいかが決まりません。

その時、大体の子は「自分なりの頑張り」で終わります。

それに対して絶対的な考え方をする子は「ここまで出来ないと駄目だ」ってのがはっきりしているため、ゴールが自分なりではなく、内容や量で決めてます。

そしてそれを達成するまでやめません。

内容や量でゴールを作ってるので、もしそれで結果が出なければ、その方法を改善できます。

誤解無いように書いておきますが、90点を目指そうと言ってるわけじゃないです。その子なりのちょっと背伸びして頑張れる目標を立てて、それを達成しようって事です。

 

これは社会に出てからも同じことが言えます。

今不景気だからとか、コロナ過だから、全体の利益が落ちているから自分は大丈夫って考えで仕事をしていると成長できません。

絶対的数値を追いかけるメンタリティが備わっていると、「全体がマイナスなら差が作れる」とそれすら利用して「個の成長」を目指せます。

 

勉強って結局何のためにやるか。もちろん教養をつけるためでもあります。

しかしそれ以上に、目標の立て方や達成させるためのプロセスの研磨を行う能力を養うことができます。

 

私は常に子供たちを「みんなが出来てないから自分も大丈夫」と思うのではなく、1教科でもいいから工夫して拘って挑む子に育てようと思っています。

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