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2021年4月

2021年4月29日 (木)

文章題を解けるようになる方法

「うちの子文章題が苦手なんです」

新規入塾希望の方で最も多い相談内容はこれですね。

せっかくなんで、文章題が苦手な子の原因を書こうと思います。

 

まず、よく言われる「国語力不足」これは全くの見当違いな答えです。

その文章に書いてある事理解できてないのか?そんなことはないですよね。

ではなぜできないのか。

それは、算数(数学)を正しく理解していないからです。

 

今日は「割り算」を例にとって話を進めます。

問題を書いてしまうと、大人の方は「経験則」で解いてしまうので、先に「理論」の方から書きます。

10÷2=5

この計算の意味を正しく説明できますか?

多くの小学生は「10を2つに分ける」と答えます。

もちろん正解です。

では、もう一つの意味はどうでしょう?

おそらく、文章題が苦手な子は答えられません。

答えは「10を2ずつのかたまりに分けていく」

結局答えは5なのですが、イメージは全然違います。

Hp62

この「10を2ずつのかたまりに分けていく」という概念が割り算であるって理解をしておくと

例えば

「1~100の中に7の倍数は何個ありますか」

という問題にも7の倍数は1~7の中に1つ、8~14の中に1つ…つまり7の束の中に1つ

100÷7=14あまり2

答え14個

と考えれるようになります。

 

この概念があれば、分数の割り算も正しく理解できます。

4÷1/3

この問題はたいていの子は割り算をかけ算にして1/3を逆数にして

4×3=12

と解きます。

では、なんで逆数にしたらかけ算が割り算に変わるのか。

4を1/3の束に分けていくからです。

Hp63

計算を機械的に行っていくのではなく、正しい理解をしていくことによって、算数の文章題を解く力はついてくるのです。

 

 

 

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2021年4月27日 (火)

模試(小中学生向け)

模試はとりあえず受けることに何の意味もありません。

模擬試験…つまり入試のリハーサルです。

私が最も嫌いな模試の受け方は「現状の到達度を測る」ってやつですね。

これは受けさせる先生の言い訳、受ける生徒の言い訳です。

 

テスト前はやることは沢山ありますね。

①テスト範囲の確認

②弱点克服項目の設定

③目標点の設定

この準備は絶対に必要です。

①③は結構ちゃんとやっていると思いますが、②がしっかりできない子が多い。

テスト範囲を見た時に「ああ、ここが苦手だな」ってあると思います。

せっかくの模試なんで、それをこの機会に克服する勉強をしてみて、模試でその結果を確認するのが良いでしょう。

 

そしてテスト後は、②③の検証と新たな弱点の発見、今後の目標を決めることが大事です。

受けっぱなしの模試ほど時間の無駄は無い。

 

私の担当している鷺沼教室はWillの中でも違う模試を採用しています。

内容が難しめなので他の教室では採用してないのですが、私が採用している理由はあります。

まずはこの模試は付録に「テストの事前学習用冊子」がつくことです。模試を受けるために強制的に学習をさせます(笑)

次に、リテストという、「模試を受けた後に受ける解き直しテスト」がセットアップされていることです。

そして、最も大きな理由は「難しさの幅」です。

神奈川県の公立高校入試では

例えば川崎北高校だと248/500点で合格します。

50%未満の得点率で合格するのです。

したがって「どこで得点して、どこを捨てるか」という時間のマネジメントが非常に重要になります。

そういう練習をするためにテスト内の問題のレベル差がしっかりある模試を採用する必要がありました。

また別の例では川和高校だと、合格内申点は133/135点が必要です。つまりほぼオール5です。

内申点で差はできません。そうなると、いかに正答率の低い問題で正解するかがカギになります。

そういったレベルの問題が出題される模試を採用する必要がありました。

ちなみに私の教室で使っている模試で、桜蔭(女子御三家)に通う子が年間4回の平均で97.5点でした。

 

ということで、5月15日は今年度最初の模試の日です。

テスト範囲表(年間)、事前学習冊子は受け取ってますね。

このゴールデンウィークでしっかりと準備しましょう。

ゴールデンウィークは働く社会人のお休みであって、学生諸君は変わらず勉強すべし!

 

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2021年4月23日 (金)

ゴールデンウィーク

ゴールデンウィーク休みが4/29~5/5までとなります。

昨日でちょうど1週間前だったため、ゴールデンウィーク用の宿題を出し始めました。

①数学と英語のプリントたっぷり(1日4枚ペースで終わらせないと間に合わないよ)

②5月塾内テストの範囲の5教科学習用冊子(最低3回は解きなおそう)

 

テスト予定

5/15塾内テスト

5/22英語検定(塾内生以外の受験は受け付けません)

6/11漢字検定(5/11申し込み締め切り)

6/19数学検定(5/17申し込み締め切り)

 

こんなコロナ過でも入塾の希望の方がたくさん来てくださって、おかげさまでどうにか教室を維持運営していけます。

ありがとうございます。定員になった学年とコマをお知らせします。

定員学年

高校3年生、中学受験の小学校6年生

定員コマ

火曜18:50~20:10 木曜日18:50~20:10

若干名募集

公立中学校の中学校3年生

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2021年4月19日 (月)

有馬中2年 学年末テスト

何問かは良い問題もあるのですが、全体的に問題数多いですね。

大問1~大問3を1題、大問5は2題で十分生徒の定着度をチェックできます。

中1同様に習熟度チェックではなく計算スプリント勝負。

あとは、1問は問題自体が壊れてます。

大問11

「四角形ABCDが平行四辺形になるためには、どのような理由かいいなさい」

(1)∠A=60 ∠B=120 ∠C=60 ∠D=120 

問題の意味が分かりません。(1)を読めば、きっと平行四辺形の成立条件を答えさせたいんだろうけど…

「四角形ABCDに以下の問の条件が加わると平行四辺形になります。その時の平行四辺形になるための条件をこたえなさい」

が正しい問でしょう。

大問10(3)、大問17は良問でした。作った先生の気合を感じました。

Hp61

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2021年4月 2日 (金)

有馬中1年 学年末テスト

新学期が始まろうとしています。

せっかくなので私が作っている学年末テストの精査表を掲載しようと思います。

(この精査表にあとは生徒ごとの正誤を加えて生徒に渡しています。)

第一弾は有馬中学校1年生数学

Hp60_20210402150901

私が鷺沼校に赴任してきて10年以上経ちますが、数学では有馬中、野川中、宮崎中、犬蔵中、すすきの中、山内中、向丘中の過去のテストで最も出来の悪いテストですね。初めてテストを作る先生に任せたのかな?気持ちばっかり先行していて、空回りの若さを感じます。笑。

48問を50分のテストでやったのかな?1問1分。まあ無理でしょうね。

問題数が多いとされる神奈川県の県立入試の数学で26問、東京都の都立入試で19問。

スプリント勝負の大学入試センター試験で解答欄が大体40個

なぜ問題数が多くなるのかというと、生徒を評価する自信がないんでしょう。

優秀な先生ほど少ない問題数で生徒に差をつけることができます。

このテストは生徒の「学力」を測ったテストではなく「集中力」と「計算速度」「問題を読解する速度」を測ったテストです。

これで生徒の学力到達度を決めて成績を作れるなんてひどい話です。

極論いえば九九を500問出題したテストと差が無いです。

 

内容も悪問が多いですね。

評価できる問題は問5(2)と問7(3)のみ。

この2題はかなり秀逸でした。両方とも自分で図解イメージを作る必要があります。

ただ、ここにも「???」な部分が。問5(2)がなんで知識・理解なんだろうか?これはどう見ても「考え方」の問題でしょう。

最も悪問だったのが問7(4)の間違い指摘問題。

「分配法則の際に負の数の分配ミスで符号ミスが起っている」部分と「最後の計算で再び符号ミス」の指摘になります。

この問題、問題文の日本語が変なんですよ。何を答えていいかわからない。

問題文は「Aさんが間違えた理由を具体的に方えなさい」

私の答えはもちろん「勉強不足だから」です。笑。

 

学年末テストは1年の全範囲になるため、どうしても出題数が増えがちです。

この手のテストは今後もあるでしょう。これが公立中学校の残念な部分ですが。

そういったときの対処は、最初から開き直って「全部は解かない」と決めて挑むことですね。

出来る問題をいかにミスなく解くかがポイントになります。

問題数が40題を超えた場合はそういう対処でいいともいます。

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