新傾向問題
大学入試の「センター試験」が「共通試験」に変わり、来年は中学校の教科書改訂、さらに現中学校2年生が高校になるとその学年で教科書が順次改訂。
どんどん教育が「思考力」へ傾いていきます。
やはり、こういう変化に対する反応が速いのは私立中学入試ですね。
各中学校で思考力系問題が出題されています。
今日は1つご紹介。
昭和女子大学付属中学校の問題。
AさんとBさんが100m走をしたところ、Aさんがゴールした時にBさんは3m後ろにいました。
次に、Aさんが3m下がってスタートしたら結果がどうなるか説明しなさい(2人の速さは1回目と変わらないものとする)
良問ですね。
特徴は答えを出すのではなく、「結果を説明する」というところにポイントがあります。
Xを使える中学生は…説明来ないだろうな。笑。
是非やってみてください。
答えをこれから書きますが、その前に。私の教室の高校3年生にやらせてみました。
(中学受験だから文字使うの禁止と言って)
もちろん正解ですが、「そうなるよな~」って説明でした。笑
ちなみにこの子は共通試験の数学ⅡBで80点以上取っている優秀な子です。
先の高校3年生の答え。
同じ時間で進む距離の比は速さの比だから、速さの比は100:97
Aさんが103m進のに時にBさんはAさんの97/100進むから、Aさんが103m進んだ時Bさんの位置は99.91mでまだゴールしていない。
したがってAさんの方が早くゴールする。
おそらく正解者の90%くらいの生徒はこの解き方なるのではないでしょうか。
思考力が足りません。笑。
すぐ計算したがる。これは計算の技能で解いているのであって、思考力では解いてませんね。
ちなみに、この問題、計算する必要はありません。
したがって、小学校3年生くらいでもできます。
ということで思考力を活かした解法。
Aさんが103m、Bさんが100m走る。
1回目の結果よりAさんが100mに到達した時、Bさんは97m地点にいる。
2人の残りの距離はAさんは3m、Bさんも3mで同じある。
残りの距離が同じなら速さはAさんの方が速いので、先にAさんがゴールする。
答えが出れば良いわけではありません。
ここの差が、大学入試で結構大きな差に広がります。
「覚えるだけ」の学習では絶対に前述の解き方しかできないでしょう。
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