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2021年2月13日 (土)

新傾向問題

大学入試の「センター試験」が「共通試験」に変わり、来年は中学校の教科書改訂、さらに現中学校2年生が高校になるとその学年で教科書が順次改訂。

どんどん教育が「思考力」へ傾いていきます。

やはり、こういう変化に対する反応が速いのは私立中学入試ですね。

各中学校で思考力系問題が出題されています。

今日は1つご紹介。

 

昭和女子大学付属中学校の問題。

AさんとBさんが100m走をしたところ、Aさんがゴールした時にBさんは3m後ろにいました。

次に、Aさんが3m下がってスタートしたら結果がどうなるか説明しなさい(2人の速さは1回目と変わらないものとする)

 

良問ですね。

特徴は答えを出すのではなく、「結果を説明する」というところにポイントがあります。

Xを使える中学生は…説明来ないだろうな。笑。

是非やってみてください。

 

答えをこれから書きますが、その前に。私の教室の高校3年生にやらせてみました。

(中学受験だから文字使うの禁止と言って)

もちろん正解ですが、「そうなるよな~」って説明でした。笑

ちなみにこの子は共通試験の数学ⅡBで80点以上取っている優秀な子です。

 

先の高校3年生の答え。

同じ時間で進む距離の比は速さの比だから、速さの比は100:97

Aさんが103m進のに時にBさんはAさんの97/100進むから、Aさんが103m進んだ時Bさんの位置は99.91mでまだゴールしていない。

したがってAさんの方が早くゴールする。

 

おそらく正解者の90%くらいの生徒はこの解き方なるのではないでしょうか。

思考力が足りません。笑。

すぐ計算したがる。これは計算の技能で解いているのであって、思考力では解いてませんね。

 

ちなみに、この問題、計算する必要はありません。

したがって、小学校3年生くらいでもできます。

 

ということで思考力を活かした解法。

Aさんが103m、Bさんが100m走る。

1回目の結果よりAさんが100mに到達した時、Bさんは97m地点にいる。

2人の残りの距離はAさんは3m、Bさんも3mで同じある。

残りの距離が同じなら速さはAさんの方が速いので、先にAさんがゴールする。

 

答えが出れば良いわけではありません。

ここの差が、大学入試で結構大きな差に広がります。

「覚えるだけ」の学習では絶対に前述の解き方しかできないでしょう。

 

 

 

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