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2020年11月16日 (月)

無責任なバトンパス

「本当の意味での理解」

この指導はとっても苦しいです。教えてる側も、教わる側も。

だから時に簡略化して「丸呑み」させる指導が行われます。

特に小学校では「中学校に上がったら自分には関係ない」、同様に中学校では「高校にあがったら自分には関係ない」というスタンスで指導を行うケースが多いです。

だからバトンを渡す回数が少ない中高一貫校の方が進学実績は良くなるのが必然なんですよね。

私はブログでたまに書きますが、偏差値55の元石川高校では早稲田大学に毎年2名程度合格します。

一方川和高校(偏差値70)からは早稲田大学に100名程度合格します。川和高校の生徒数は320人なので220人は元石川高校の生徒に抜かれたことになります。

偏差値が15も離れていてどうしてこういう現象が起こるのか。

要因は様々あります。

その一つに根本的な指導をせずに、その瞬間しか使えない学力を詰め込むスタイルの学習があります。

基本的な能力は増さないまま、記憶力でカバーする学習ですね。これはとても悪いバトンパスです。

 

では、私の授業ではどうしてるのかを少しご案内。

例えば

「5.8をある数で割ると商が1.4で余りが0.2でした。ある数を求めよ」という問題があります。

まずは「簡単な数値でイメージ」から行きます。

7を2で割ると商が3で余りが1

次に意味を考えさせます。これもイメージ。

余った数…1個なので分けた数は…7-1=6個

6個を2人に分けるから3個ずつになる。

これが「7÷2=3あまり2」の意味である事をしっかり理解させます。

 

ではあとは数値の入れ替え

余った数…0.2なので分けた数は5.8-0.2=5.6

5.6個をある人数で分けると1.4個ずつになる

5.6÷□=1.4

□=4

 

これを徹底して行います。

これを方程式まがいで移行までして教えるとイメージする力がつかない。

特に最近の小学生を見ていると、イメージ力が乏しい子が増えています。

なぜ「かけた」のか、「わった」のか、わからないけど計算して正解する。

これ程ダメな学習方法は無いと思います。

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