間違い探しのすゝめ
対象年齢は小学校4年生までですが、「間違い探し」ををたくさんやってください。
それ以降はジグソーパズル。3000ピース以上。
思考力を養成するにはもっとも良いツールです。
来年は中学校で教科書改訂、そして新指導要領での教育が開始です。
中でも大事なのが「思考力」
文部科学省が「教育の中に思考力を入れなくてはならない」とした理由は、今までの教育では「思考力」を養成できないからなのです。
では思考力ってなんなのか。
考える力?
この定義を指導者はしっかり持たねばなりませんね。
私は思考力とは「何が同じ/何が違う」を認識する能力だと考えています。
「何が同じ/何が違う」=思考力と言われてもイマイチピンとこないかもしれません。
では例をとって説明します。
【例題】
AD:DB=4:7 AE:EC=5:4です。
⊿ADEの面積は⊿ABCの面積の何倍か。
大体の子たちは「公式」で解きます。
4/(4+7)×5/(5+4)=4/11×5/9=20/99
これが子供たちの思考力を奪っていく原因なのです。
では個別ゼミWill鷺沼校ではどう指導しているかを書いていきます。
まずは、三角形と面積に関する知識を確認します(何が同じ)
BD:DCが⊿ABDの面積:⊿ACDの面積になる。
(高さが同じなので、底辺の比が面積の比になる)
ではこの図と例題の図との違いを列挙させます(何が違う)
このときは色々な意見が出たほうが良いです。
ここで生徒から
「1つは頂点から線が伸びているけど、もう一つは頂点を通らない」という答えが出れば授業は大成功です。
あとは、「じゃあ、同じにしよう!」
ここで生徒に作図させます。
この時に失敗もありますが、根気よく行きます。
さてこのような図になるはずです。
ここで(何が同じ)で確認した図通りに解くと
⊿AED:⊿BED=4:7
⊿CBE:⊿ABE=4:5
⊿ABEは⊿AEDと⊿BEDの和なので4+7=11
5と11が等しい部分なので公倍数をとって55になるように比を変形します
⊿CBE:⊿ABE=4:5=44:55として
⊿AED:⊿BED=4:7=20:35で和が55
⊿AED:⊿BED:⊿CBE=20:35:44
これで⊿ABCが99⊿AEDが20になり
20/99倍が答えとなります。
とても長々としていて、「公式使った方がいい」と思うかもしれません。
おそらく、長い教育の歴史で、指導が合理化し「いかに短時間で解く」かを追求して、現教育は公式を使って解くことを選んだのだと思うのですが、結果として「なんでそうやって解いてる」かの理論が完全に抜け落ち思考力が育たなくなっているんです。
私はどんな問題も「思考力を養うための道具」として捉えています。
問題そのものを解くことが目的ではなく、問題を通して考える力を養うのです。
しかし、本当の勝負である大学受験を見据えた時、それではダメなんです。
私は常に子供たちに「何が同じ/何が違う」と問い続けます。
これは社会に出たって、何かの問題を解決する際に必要な思考力です。
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