« 2020年6月 | トップページ | 2020年8月 »

2020年7月

2020年7月31日 (金)

×(かける)の意味

よく新規の保護者様から相談されることの一つに「文章題が苦手」というものがあります。

子供たちの学習状況を見ていたら、「そうなってしまうよね」と納得せざる得ないです。

 

例題を使って説明しますね。

≪小数の掛け算≫

1mが3.5kgの木材は2.4mだと何kgになりますか。

 

ほとんどの子の解答が

3.5×2.4=84kg

となっています。

 

私はこのように解いた子に必ず「2.4って何?」って質問します。

99%の子が「長さ」と答えます。

これは明確な間違いです。

 

掛け算とはなにか?

それは同じ数を何度もたす際にまとめて計算する方法です。

つまり「ある数が○個分(○回分)」とい解釈が正しい掛け算の式になります。

だから、正解は2.4本

1mに対して2.4倍だからかけてるのです。

 

2.4mと考える子は問題が

「2mの重さが3.5kgの木材は2.4mだと何kgですか」

という問題になるとたちまち解けなくなるのです。

これは問題自体も「小数の掛け算」から「単位量当たり」に変わってるので、難易度は上がってますが

正しい理解をしてる子は「2.4mは2mの何倍だ?」と考えれるようになります。

 

「解けていればいい」学習はどこかのタイミングで破たんします。

私は「簡単な問題だからこそ、それを使って考え方を教えるべき」と考えいます。

 

思考力を鍛えるのも、作図の練習も、簡単な問題でやっておかなければ、難しい問題でできるはずはない。

「うちの子文章題苦手だわ」と思ったら、是非個別ゼミWill鷺沼校へ来てください。

 

|

2020年7月22日 (水)

4回の夏期講習無料体験

4回の無料体験を実施中です。

コロナウイルスが蔓延している状況でありますので、申し込みはお電話のみでも可能となっています。

実施期間は8/1までです。

お気軽にお問い合わせください。

 

|

2020年7月13日 (月)

新型コロナウイルス情報

正しい情報と判断が必要だと思うので、あえてここで書きます。

川崎市の教育委員会のサイトに「川崎市宮前区の小学校教員がコロナウイルス陽性」と書かれています。

皆さんも情報は入っているかと思いますが、鷺沼駅近隣の小学校です。

私の元には学校名も、どの学年の担任かも情報は入ってきています。

幸いな事に個別ゼミWill鷺沼校の生徒に濃厚接触者対象になる子はいませんでした。

濃厚接触者に関しては7/9を起点として7/23まで外出が禁止されるようです。

そう考えると、7/10~7/12の間に濃厚接触者が無自覚なまま学校や習い事などでその他の子にも接触している可能性があります。

今日から1週間は鷺沼の商業施設への立ち入りは自粛しましょう。できる限り人との接触も避けるべきです。

 

私もあえて学校名や学年は伏せていますが、本来は公表してほしいものです。

他の子供たちは不安で仕方ないと思いますし、私はたまたまこの情報を得ることが出来ましたが、そうじゃない塾などは自分の教室に濃厚接触者が来た事にすら気が付かず、そのまま開校を続けるかもしれません。

その公表を難しくているのが「日本人」特有の嫌な性質だと思います。

いじめ問題の根底にもあると思われる、この「特異なものを徹底排除」の精神。

新型コロナウイルスは「感染者=自粛してない人」の様な扱いを受けてますが、すべてそうかというと、そうではありません。

今回の感染は詳細はわからないですが、感染した先生、濃厚接触者にリストアップされた小学生、誰にも責任はありません。

「感染者」に対してもっと寛容な社会であれば、感染者を即時公開し、感染者とその濃厚接触者に接触したかどうかを各自が気が付くことができます。

そうすれば2次感染はもっと抑える事が出来ますが、そうではないため、今回の様に情報が不確かで、子供を「どこから、誰から、隔離すればいいのか」が分らない状態に陥ります。

 

我々がこうして不安を抱えて生活している一方で、菅官房長官は「圧倒的に東京の問題」、小池東京都知事は「国の問題」と責任のなすりつけ合い。

個人的には小池さんは都知事選があったからそのために「東京アラート」を解除し財界にすり寄った感は否めなく、都知事の椅子を引き換えに都民の危機を見過ごしたように思えます。

初めて東京アラートが出た時より感染者数は悪化しているにもかかわらず再度アラートが出ないのは、「都知事選の応援をする代わりに自粛宣言を出さない」といったやり取りがあったんじゃないかって勘ぐってもしまいますよね。

本当にこのままで大丈夫なんでしょうかね。

最後に、私から皆さんに約束です。

鷺沼教室の生徒が濃厚感染者対象になった場合は、どの様な状況でも2週間の閉校を実施します。

会社の利益より皆さんの命です。

どんな状況でもここだけは正直に、つねにオープンにして情報を発信します。

教室が開講している限りは安心して通塾してください。

|

2020年7月11日 (土)

間違い探しのすゝめ

対象年齢は小学校4年生までですが、「間違い探し」ををたくさんやってください。

それ以降はジグソーパズル。3000ピース以上。

思考力を養成するにはもっとも良いツールです。

 

来年は中学校で教科書改訂、そして新指導要領での教育が開始です。

中でも大事なのが「思考力」

文部科学省が「教育の中に思考力を入れなくてはならない」とした理由は、今までの教育では「思考力」を養成できないからなのです。

では思考力ってなんなのか。

考える力?

この定義を指導者はしっかり持たねばなりませんね。

私は思考力とは「何が同じ/何が違う」を認識する能力だと考えています。

「何が同じ/何が違う」=思考力と言われてもイマイチピンとこないかもしれません。

では例をとって説明します。

【例題】

AD:DB=4:7  AE:EC=5:4です。

⊿ADEの面積は⊿ABCの面積の何倍か。

Hp44_20200710231201

大体の子たちは「公式」で解きます。

4/(4+7)×5/(5+4)=4/11×5/9=20/99

 

これが子供たちの思考力を奪っていく原因なのです。

では個別ゼミWill鷺沼校ではどう指導しているかを書いていきます。

まずは、三角形と面積に関する知識を確認します(何が同じ)

Hp45

BD:DCが⊿ABDの面積:⊿ACDの面積になる。

(高さが同じなので、底辺の比が面積の比になる)

 

ではこの図と例題の図との違いを列挙させます(何が違う)

このときは色々な意見が出たほうが良いです。

ここで生徒から

「1つは頂点から線が伸びているけど、もう一つは頂点を通らない」という答えが出れば授業は大成功です。

あとは、「じゃあ、同じにしよう!」

ここで生徒に作図させます。

この時に失敗もありますが、根気よく行きます。

さてこのような図になるはずです。

Hp46

ここで(何が同じ)で確認した図通りに解くと

⊿AED:⊿BED=4:7

⊿CBE:⊿ABE=4:5

⊿ABEは⊿AEDと⊿BEDの和なので4+7=11

5と11が等しい部分なので公倍数をとって55になるように比を変形します

⊿CBE:⊿ABE=4:5=44:55として

⊿AED:⊿BED=4:7=20:35で和が55

⊿AED:⊿BED:⊿CBE=20:35:44

これで⊿ABCが99⊿AEDが20になり

20/99倍が答えとなります。

 

とても長々としていて、「公式使った方がいい」と思うかもしれません。

おそらく、長い教育の歴史で、指導が合理化し「いかに短時間で解く」かを追求して、現教育は公式を使って解くことを選んだのだと思うのですが、結果として「なんでそうやって解いてる」かの理論が完全に抜け落ち思考力が育たなくなっているんです。

私はどんな問題も「思考力を養うための道具」として捉えています。

問題そのものを解くことが目的ではなく、問題を通して考える力を養うのです。

しかし、本当の勝負である大学受験を見据えた時、それではダメなんです。

 

私は常に子供たちに「何が同じ/何が違う」と問い続けます。

これは社会に出たって、何かの問題を解決する際に必要な思考力です。

 

 

 

 

 

 

 

|

« 2020年6月 | トップページ | 2020年8月 »