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2019年12月

2019年12月19日 (木)

新規生徒募集、休止のお知らせ

沢山の新規のお問合せありがとうございます。

生徒定員数に達したため、個別ゼミWill鷺沼校では2020年2月5日まで、すべての学年の新規入塾を休止させていただきます。

 

現高校1年生に関しては、2020年は募集をしない予定です。

小学校5年生(中学受験)に関しては募集再開後あと2名で定員とさせていただく予定です。

 

 

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2019年12月 4日 (水)

読解力の低下

12/4 リセマムの記事です。

経済協力開発機構(OECD)が2019年12月3日に発表した国際的な学習到達度調査「PISA2018」の結果。参加国の中で日本は「読解力」15位、「数学的リテラシー」6位、「科学的リテラシー」5位といずれも前回調査時より低下。

私は5年前ほどから教室のブログで読解力の低下を危惧し警鐘を鳴らしてきましたが、やはり結果として出てきましたね。

先日紹介した新井紀子さんの著書「『AIに負けない子供を育てる教育』でも書かれていますし、数年前に大学受験の国語科のTOP講師である出口先生の著書『子供の頭がグンとよくなる!国語の力』でも同様のことが書かれています。

 

ではなぜ国語力が低下しているののか。

多くの分析では「読書時間が減った」とあります。

しかし、私は新井さんや出口先生の本を読んだり、実際に自分で授業をしていて、「読書の時間が減った」事だけ読解力を低下させてるとは思えないのです。

 

私は子供たちの「イメージする力」が極端に低下していると考えています。

我々が子供のころに比べて今の世の中は「視覚情報」に溢れています。

下の写真は我々が子供のころに大流行したファイナルファンタジーⅣのキャラクターデザインと実際のゲームの画面です。

Hp42

我々は子供の頃、右の画面でゲームを進めながらも左のイラストを頭の中でイメージして見ていました。

今のCG技術は凄いですよね~イラストとゲーム画面が全く同じという。

こういった日常的な遊びひとつとってもイメージを働かせる必要性が無くなってきているのです。

 

読書をすると良いと聞きますが、読書をすると何が良いのか明確に答えられる方は意外と少ないです。

「語彙力が増す」これは正解ですね。

文脈から言葉を理解していくため、語彙力は増していきます。

「活字になれる」…私的には微妙な解。

私の教育の考え方は「活字→イメージ」の変換にあるため、活字慣れの必要性はそこまで感じてはいないです。

100文字の短文を正しく理解できる最低限の活字慣れは必要ですが。

私は考える読書が読解力をつけるのに良い理由は「イメージ力」の養成だと思っています。

登場人物の容姿、声、舞台となっている街並み…こういった情報を頭で正確に再生できないと本はつまらないのです。

逆に本を楽しめる子はこのイメージする力があるのです。

 

私が数学の授業で最も多く言う言葉…それは「図にしてみよう」

その一言で生徒は答えまで辿りつきます。

イメージする訓練こそが、確かな読解力をつける近道であり、また読解力をつけることが、学力を向上させる近道でもあります。

今のまま「読解力軽視」で子供の教育を進めると大変な事になりますよ。

何回もここで書いてきましたが、中3の受験前だけ塾に通いトップ校に合格する子は100%国語の成績が飛び抜けて良い。

 

 

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塾ありきの…

学校教育が「塾ありき」になっていることに困惑しています。

 

小学校教育は新指導要領に変わることを無視したかのような教科書読み上げ授業。

生徒に均等にあてることを趣旨としていて、「ディベート」することが一切ない。

 

高校教育は受験の約30%が推薦受験にもかかわらず、学校では一切小論文に関して触れない。

小論文は総合的な教養力が必要なため、指導する先生も「文章校正力」+「社会時事」+「専門知識」が必要になるため国語の先制では対応が難しいのは分りますが、せめて「文章校正力」だけでも養ってほしい。

 

中学校教育が最もひどい。

「成績をつけるための授業」が横行し、生徒の受験のことなんかそっちのけ。

理科の「天体」、数学の「三平方の定理」「2次関数」この辺は学校によってはかなり端折って教えます。

「塾で習う」事が前提で、塾に行ってない子はこの単元で入試で得点するのは至難の業になってます。

 

私は高校無償化も良いのですが、それよりも通塾に対して国が補助金を出す制度を確立すべきだと思います。

国が運営する「学校」でしっかりと指導を受けることが出来ないから塾に通っているのだから、もう国の責任でしょう。

塾に費用をかけれる家庭だけが良い教育を受けられるというのは、日本国憲法に定める社会権、日本国憲法第26条第1項の「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」という規定に明らかに反しています。

中学受験なんて特にそうだと思います。

小学校の学習だけ真面目にやった子がどうやって合格できるでしょうか?

 

もうすでに「塾」というものは日本の教育の一部に組み込まれた組織だと私は思っています。

この点はどんどん声を出していこうと思います。

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