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2019年9月25日 (水)

AI社会を生き抜く

東洋経済より出版されている『AIに負けない子供を育てる』

Will勝どき校の教室長より薦められて読みましたが、目からうろこでした。

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私自身、「AIは万能」って心のどこかで思っていましたが、AIに関して正しい知識を持つこともAI社会を生き抜くためには欠かせない事ですね。

 

筆者は一貫して現代社会の子供たちの読解力低下、とりわけ「キーワードだけ読んでいく」いわゆるAI読みを行っていることに警鐘を鳴らしています。

実は同様の話を大学受験界の現代文トップ講師である出口先生が『子どもの頭がグンと良くなる!国語の力』で書いています。

 

私自身、十数年教場にいて筆者と同様に感じる事ですが、「読むこと」=「イメージ力」

これに尽きると思います。子供たちのこの力がどんどん低下している。

そして、ちょっとこれは他の指導者とは異なる理解になるかもしれませんが、「国語力を鍛えるのは雑学力」と思っています。

『AIに負けない子供を育てる』の帯(中にもRST第2問として掲載してあります)を例にとって説明すると

 

設問は

「色やにおいで引きつけられた動物は、おしべの花粉を体につけ、べつの花のめしべと運び、植物の受粉を助ける」

Q植物の受粉を助けるのは(   )である

 

この問題ですが、そもそも受粉を助けるのは「風か動物」と知っていればいきなりQから解けますが、文章を読んでいる時に、先に知っているので、この文章の言い回しを習得できるという逆説的な国語学習方法。

事実、高校3年生の現代文の指導をしていて痛感することですが、説明文は「知っている知識」の時に正答率が上がる。

例えば環境問題だとか人権問題だとか、歴史的な話だとか。

それに対して「建築物に関して」「哲学」「専門の道具に関して」「職人技に関して」が非常に弱い。そもそもの知識がないからだ。

余談ですが、私はだから高校1年生のうちに倫理の学習(独学)を薦めるのです。

同様に物語文に関しては圧倒的に「ノスタルジックな話」に弱い。大人になって感じる「郷愁」は当たり前だが感じたことが無い感情だからだ。

『AIに負けない子供を育てる』に話を戻します。

これからの新教育要領、高大接続改革、eポートフォリオ…今後ますますAIでは出来ない「読解」を求める時代が到来します。

是非親御さんには読んで、できればお子さんにRSTを実践して欲しいです。

「あれ?」ってなったら是非私の教室にいらしてください。

 

ついでに、お薦めをもう1冊

草思社「絵なぞぺ~」

小学校2年生から6年生向け

私が高校生にさえ常に言い続ける「作図しなさい・図表整理しなさい・グラフを書きなさい」

この作業を癖付し、イメージ力を向上させるのに最適な1冊。

なぞぺ~は取扱い書店が結構少ないんですよね。

たまプラーザの有隣堂に置いてあります。

なぞぺ~はちょっと使い方が難しいですね。ポイントは演出力!

こちらで困ったら花まる学習会…いや私の教室でも大丈夫!笑。

 

 

 

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