先取り
この時期の鷺沼は名物「無料体験めぐり」ですね。
各塾が、個別指導なら「4回無料」、集団塾なら3か月無料などを実施している時期です。
塾選びは慎重に!
鷺沼には良い塾がたくさんあります。
しかし、悪い塾もたくさんあります。
最近私の教室に入塾した子の話しなのですが、私は新規の生徒の「学習で躓いた履歴」を知るために、過去の通塾歴を聞きます。
その時に、大体ですが塾の良し悪しを理解できます。
今回の生徒は2つ前の塾が今の不出来の大きな原因です。
聞くと小3で中学受験小5をやっていたとか。
これが御三家受験レベルならいざ知らず、中学受験小4ですら穴ポコだらけなのに。
先取りって聞こえは良いんです。
公立教育において、小学生はどんどん予習しても良いでしょう。
実際にうちの教室で非受験の小6がすでに数検3級取得で高校生範囲に入ってる子もいます(彼は天才なので、同様に考えるのは難しいのですが)
私の息子も小学校2年生ですが、小学校3年生の学習は終了して数検も9級を取得してます。
ここで大事なのは、数検のようなしっかりした試験で習熟度を測って、合格して先に進める事です。
中学生は私の哲学ですが、予習するなら完全に1年ずらす!
なぜなら、公立中学校の進度は、各学年ごとにその時期にやる学習が合致しているからです。
例えば6月~7月では
中1:1次方程式 中2:連立方程式 中3:2次方程式
なのできっちり1年予習しておくと、塾で「連立方程式」の学習をしている時に、学校で「1次方程式」の学習をするため、復習も兼ねることができるのです。
これが3か月分の予習だと塾では「平面図形と空間図形」学校では「1次方程式」とずれた学習をする羽目になります。成績が相当優秀な子ならいいのですが、テストで60点くらいの層の生徒にとっては不効率極まりないですね。
私は2つの先取りがあると思っています。
1つは「計画的先取り」
先取りをすることによって生まれる効果を期待した中長期的視点に立った学習計画。
これは小中学生に大学受験までを見据えた高度な学習計画なので、個別指導塾が得意とするところなのかなと思います。
もう一つは残念ではありますが「やる事無いから先取り」です。
その時期にやるべきことなんてたくさんあります。
小6に中学校の予習させるより「単位量当たりの概念を教え込むべきでは?」「分数の計算は完璧?」など中学校の学習を考えた時に基幹になる学習を置いておいて先に進むなんて、指導力のある先生は決して行わないんです。
先取りに走る先生は、その「今の課題」が見えてないから「やる事無いし先へ」と安易に先へ進みます。
うちの教室で指導を始めたばかりの1年目講師がよく「室長、教材のテスト範囲の部分が全部終わったんですけれど、次どうしたらいいですか」と質問してきます。
私の返答はきまって「じゃあ、○○君は次のテスト90点?」と聞きます。
(ウィルで調べてる使用教材からの定期テストの出題率が概ね90%のため)
それと同じですよね。
先に進めるリスクを私は保護者様によく理解していただきたい。
学習スピードを上げるということは、習熟度は落ちるのです。
今の学習が退屈で仕方ない子ならば先取りすべきです。
計画的な先取りであるならもちろんやるべきです。
無軌道な先取りは絶対にNOです。
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