「思考力」養成
新入試方式を「記述問題が入るんですよね」と認識されている方!それは大きな間違いです。
最近夏期面談の時期で塾生の保護者様と面談をさせていただいて、特に高1、中3の保護者様にはお伝えしていますが「記述問題」=「思考力」ではありません。
では、「思考力」ってなんなんでしょうか?
これは論理的に考える力です。
出はどういう問題が…という話はまた今度にすることにして、今日は思考力を鍛える方法をご紹介します。
まずはいつごろから鍛えていくべきか。
これは幼稚園の年中さんくらいからでしょう。
これに関しては出口 汪先生が著書でも記しているように子供に「どうして」をぶつけ続けることによって鍛えていくことができます。
今日は学習の中で思考力を鍛えていく方法をご紹介。
例題は2018年森村学園算数から
さて、この問題多くの中学受験専門塾では定型問題として丸呑みさせます。
受験の時に「論理が!」なんて言ってられないから仕方ないのかもしれませんが。
では実際はどうやって思考していけばいいかを考えていきましょう。
まず「扇形ア」「アを含む三角形」「中心角90°の扇形」「イを含む台形」が見えてくると思います。
ここで、各々の図形の面積を求めることができれば、あっさり解けますね。
では各々にアプローチしましょう。
「扇形ア」…中心角がわからない
「アを含む三角形」…10×(10-X)÷2
「中心角90°の扇形」…10×10×3.14÷4
「イを含む台形」…(X+10)×10÷2
ここまでで、唯一「中心角90°の扇形」だけが数字で答えが出たことに注目しておきましょう。
ここからは解くための思考です。
①まずはよくあるパターンの「アを含む三角形」-「扇形ア」で網掛けのない小さい部分(下の図の③)の面積を求めることは「扇形ア」は面積を求めることが不可能なので使わない。
②イの面積を直接求める方法はやはり扇形(下の図②)の中心角がわからないから使わない。
③問題文にアとイの面積が等しいと書いてある
ということで、作図としてはこんな感じになりますね。
ここで「中心角90°の扇形」は
①+②=78.5
ここまでくれば問題なく台形も①+②なので
(X+10)×10÷2=78.5
あとは□の計算の要領で解けますね。
こうやって、パターン化せず「この方法は出来ない」というのを根拠をつけて考えていくことが、思考力を養うカギになります。
この問題「このパタンは面積が等しくなる図形が2つあるから探す」って思えてませんでした??
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