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2018年5月19日 (土)

責任の取り方

今日日本大学の内田監督が辞任しました。

私がコーチとして参加している少年野球チームで一緒にコーチをしている方が奇しくも関西学院大学のアメフト部出身で、いろいろ話を聞くことができました。

「普通は最初のプレーでベンチに下げられて、監督に怒鳴りつけられる」

これは当たり前のことだそうです。アメフトは他のスポーツと違って唯一ボールを持ってない人にもタックルができる。だからこそ、ルールをしっかり守らないと危険であると仰ってました。

私は常々「責任の取り方」というものを考えます。
当然ですが、我々の仕事は生徒をどうやって合格させるかです。
ここに責任を持たないのは講師としてはどうかと思います。

我々の仕事は常に失敗続きです。子供にはそれぞれの個性や理解の仕方ががあり、常にこの方法で指導すればOKというものはありません。

だからこそ、時代が集団塾から個別指導へ動いてきたんでしょうね。

その失敗をした時に、失敗しないための方法を考え、その子が入試を迎えるまでに完全にアジャストしておくことが私は責任の取り方だと考えてます。そのために自らの時間を惜しまないことが責任の取り方だと考えています。

「辞任」

これってもっとも楽な責任の取り方ですよね。
これ以上責められないわけですから。

辞めればチャラですか?
「怪我した相手」「指示されてタックルした選手」は今後どうなるのでしょうか。
まったく今回の事が影響しない状態までするのが責任の取り方なのかなと思います。

例えば一般企業で大きな事業を会社に提案した時「失敗したら私が辞めます」でその事業の提案が通るなんてことはまずないでしょう。
その人が辞めたとこで失敗の損失は埋まらないのですから。
こう考えると「辞任」ってペナルティー要素としては有りだと思いますが「責任」としては全く何もしてないのと同じですよね。

私は塾が掲げる「成績保障」ってのも好きではありません。
民法446条に「保証とは、主たる債務者が債務を履行しない場合に、その債務を主たる債務者に代わって履行する義務を負うことをいう」とあります。

 

つまり成績保障って正しくは「成績が上がらなかったら、いかなる手段を使っても約束した通りの成績まで会社が責任をもって上げますよ」って約束ですよね。

 

でも実際は成績が伸びなかったら「一定期間の受講料を免除」ですよね。
であれば正しくは「成績補償」です。
補償とは損失を補って、つぐなうこと。特に、損害賠償として、財産や健康上の損失を金銭でつぐなうこと。
これならしっくりきますね。

 

ただ、それであっても、成績が上がらなかた事の事実は変わらない。そもそも成績が上がらない授業をやって、成績が上がらなかったのに再度そのクオリティの授業で授業料を無料にして生徒をその塾にしばりつけておくことも疑問です。

それで、その塾が成績を果たしたことになるでしょうかね?
責任を取るってもっと大変なコトですよね。

話しをアメフトに戻しましょう。
関学大の鳥内秀晃監督は「乖離があったのなら、なぜ指導者は最初の危険なプレーが起きた時点で、その選手を呼んで『そういう意味ではない』と指導しなかったのか」などと指摘があったとのこと。

 

このことに関して逃げずに迅速に回答することが、まずは責任を取る第一歩かと。
整合性を取るにはもちろん「危険タックルの指示を出した」しか残された道はないのですが。もちろんその場合は傷害の教唆犯になりますが。

 

今内田監督がやっていることは「選手が勝手に拡大解釈して勝手に危険行為に及んだ」と言っているんです。
「辞任」は内田監督に対しての罰です。
責任を取ったわけではありません。ぜひともしっかりと整合性のとれた回答を出してほしいものです。

 

このままでは日大の他の競技まで影響が出ます。
例えば明日野球で日大の選手がデッドボールを当てて相手の主力選手を骨折させたら、2塁へのスライディングで相手にけがをさせたら…野球では時々起ってしまう偶然の事故ですが、これを今の状況で日大の選手がやったらどうでしょうね。
内田監督は日大の常務理事でもあります。他の部の監督にもそういう指導をさせてたんじゃないかなんて言われてしまいますよね。

 

出来る限り早く学生の子たちが精いっぱい競技できる状況を取り戻すことも責任の一つだと私は考えます。

 

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