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2018年3月13日 (火)

2018入試解説②

ネットでは神奈川県大手の集団塾が難化したと評した数学。
私の目から見た数学はどうだったかと言うと…何も変わっていません。

「ある層の受験生を除いて」という枕詞は必要でしょうけれども。

では、何が変わっていないのか?
それは80点取得するうえでの問題レベルです。

では何が難化したかと言うと、100点を目指すうえで例年難関になる問題のレベルが上がってます。

簡単に言うと
易しい基礎問題はそのままで、難問はさらにレベルが上がった。

今年は鷺沼校で神奈川総合に合格した子はW模擬の1月判定でE判定からの合格でした。
その子に何度もいった事ですが「数学・理科の難問は正解の必要はない。合格点を逆算して、捨てるところははっきりしておこう」

今年の偏差値60~65の学校の勝負の分かれ目は、数学で事前に80点と言うラインを引けていたかどうかなのではないでしょうか?
下手に難問に手をだし、問1、問2でケアレスミスをしたら致命的でしたね。

では、その難問と評されていた問題の解説をします。
Hp27_2





Hp28_2

△ABDと△ADFと△ADGを使った計算がネットでよく見かけます。
計算が複雑で難化した(リセマムに掲載の湘南ゼミナールさんの数学の評価)とはおそらくこの計算をした結果。


では、あえてまだ誰もアップしてない方法を書きます。計算は凄い楽ですよ♪
ポイントは同一直線の長さの比はx座標の長さの比

Hp29


図のように点Bを通りFD平行な線を引きます。
するとこの直線BH、都合がいいことにY=7/6X+5と非常にきれいな形に!
(ここはDF直線を求めた時に傾きが7/6であり、点BのⅩ座標が6の時点で目をつけておく)

次に直線AFですがY=-1/3X+2
そして直線BDはY=19/6x-7

面倒な計算が嫌いな私なら直線BDを使うのは最小限にしたいです。三平方の定理も使いたくない。笑。

ここで、交点を連立で求めておきましょう。
前述したように、AF上の点のX座標だけ求めます。
点A -3
点H -2
点G 18/7
点F 6


ハイ準備完了。

補助線の時点で相似を使うことに気が付いていると思います。
まずは、相似の三角形から行きましょう!

同一直線の長さの比はx座標の長さの比なので

HG:GF=18/7-(-2):6-18/7=32/7:24/7=4:3
よって⊿BHG:⊿DFG=16:9…①

次に、AH:HG=-2-(-3):32/7=1:32/7=7:32
よって⊿BAH:⊿BHG=7:32
つまり⊿AGB:⊿BHG=39:32…②

①②より
(①を変形して⊿BHG:⊿DFG=16:9=32:18)
⊿AGB:⊿BHG:⊿DFG=39:32:18
⊿AGB:⊿DFG=39:18=13:6

2点間からグラフを求める事と、2直線連立のみで解ききってしまえますね。

数学の解き方には
・解き方は簡単だけど計算が難しい
・解き方の発想は難しいが計算は簡単
の2種類が存在します。
大学受験で難易度の高い東工大や医学部の指導をしていると特にそれを痛感します。
「大学への数学」という教材はまさに、その典型ですね。

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